やりたいことを整理するためにシートを自作していたものの、うまく使いこなすことができなかったという平井さえさん。今では自分の理想と日々のタスクが繋がっている実感を持ちながら、充実した毎日を過ごせているそうです。そんな平井さんにタイムコーディネート手帳の使い方を伺いました。
※本記事は2023年8月28日にお送りしたInstagramライブ配信「わたしの時間と手帳のつきあい方」でのインタビュー内容を再編集したものです。
平井 さえ さん
Self Empowerment Academy 主宰
セルフエンパワーメントコーチ
大学卒業後、システムエンジニア、不動産経理・会計事務などを経て妊娠出産を機に専業主婦に。
2021年2月より心理カウンセラーとして独立起業。同年12月マインドフルネス講師の資格取得。
20代~50代の約200人の女性と、カウンセリングセッションを通してお悩みに向き合い心に寄り添ってきた経験から、悩みの対処ではなく根本的に苦しまない生き方や自分の心と向き合う方法をより多くの人に届けたいと、2023年3月より心の土台を育む講座『Self Empowerment Program』を開講。
2024年1月 “わたし”で生きていく心の土台を育むマインド&ライフデザインスクール 『Self Empowerment Academy』を立ち上げ、心を満たしながら自分らしく輝き前進したい女性に向けて、自分自身をエンパワーメントする生き方を伝えている。
Instagram
https://www.instagram.com/s_pic_77/
手帳であることが続くコツ
吉武 麻子(以下、吉武):さえさんが特に活用してくださっているページはありますか?
平井 さえさん(以下、平井):『3ヵ月プロジェクトシート』です。
3ヵ月という期間で、タスクや自分の気持ちをアウトプットできる手帳はなかなかないですよね。なので、このページが大好きです。
平井さんが大好きだという『3ヵ月プロジェクトシート』
吉武:確かに3ヵ月で確認できる手帳はないんですよね。
Excelやスプレッドシートで似たものを作ることはできます。でも、わざわざファイルを開く手間があります。このページは日々の進捗を毎日見ることで効果がより感じられるんですが、そのちょっとした手間があると見なくなりがちです。その点、手帳は開きっぱなしで手元に置いておけます。
平井:実は私、手帳を買う前は『3ヵ月プロジェクトシート』を手書きで代用していたんです。でも、やっぱりすごく手間だし、何を書いているのかわからなくなってしまって。
タイムコーディネート手帳を実際に使い始めて、「これはやっぱり手帳じゃないと!」と思いました。
吉武:私も自分で手帳を作る前は、自作したシートを印刷して使っていました。でも、シートがバラバラになるから、連続性がなくなってしまうんですよね。自分のビジョンと目の前の3ヵ月や1週間が繋がっている実感を得るためにも、「手帳であること」って実は大きいんです。
理想と現実が繋がっているから得られる充実感
平井:私はタイムコーディネート手帳と別の手帳を併用しています。複数の手帳を使ってみて感じるのは、自分がこうなりたいという理想を具体的に日常のタスクに落とし込めるのはタイムコーディネート手帳ならではだということです。
流れに乗れている実感を得られるし、自分のビジョンに向かって走っている感覚がすごく強くなったので、充実感が増しました。
吉武:さえさんは未来の理想像は以前から描いていらしゃったのでしょうか。
平井:そうですね。とはいえ、ぼんやりとしていました。自分の理想が実際のタスクとうまく結びついていないことが課題でした。なりたい姿はなんとなくあるけれど、今やっていることとは関係ないよね?と思っていました。
以前はそのギャップに落ち込むことがあったんですが、タイムコーディネート手帳を使うようになってからは「ちゃんとできてるぞ、私!」と思えるようになりました。自分の頑張りや成果を目で見て確認できるのは、自己肯定感や満足感にも繋がっていますね。
吉武:理想と日々のタスクが切り離されてしまっているがゆえに理想が実現できない方はたくさんいらっしゃいます。理想を描いて満足してしまっている方も。
あとは、タスクをリストアップすることや消し込むことに夢中になる方もいらっしゃいますよね。自分の理想や心地よさを無視して、がむしゃらに頑張ることが目的になってしまっていないかは注意が必要です。
タイムコーディネート手帳は理想と現実を繋ぐことにすごくこだわって作りました。
大人になっても「楽しい」をベースに
平井:私は10代の頃から手帳が大好きで、LOFTで片っ端から手帳を買っては試すようなタイプでした。これまでたくさんの手帳を使ってきたけれど、タイムコーディネート手帳はデザインも構成もすごくシンプルなのに、要点をしっかりと掴んでいるのはさすが時間のプロである麻子さんが考案の手帳だからだな、と感じています。
余計なものがないシンプルさは、自分なりにアレンジがしやすい点も気に入っているんです。
吉武:手帳好きの方にそう言っていただけるとすごく嬉しいです!私は中学生の時から手帳は使っていたけれど、特にこだわりはなかったんです。学生の時はスケジュール管理というより、その日の楽しかったことをメモしていたので、何でもよかったんですよね。
いろいろな手帳を使うなかで、段々と私の手帳の使い方は当たり前じゃないことに気が付きました。本来は手帳ってこういうことを書くものじゃないんだって。とはいえ、日々楽しいことに時間を使うことがやっぱり私のベースにあるんです。それはタイムコーディネート手帳にも反映されています。
平井:私もフリーランスで仕事をするなかで、好きでやり始めたことで楽しいはずなのに、なんだか追われていると感じることがやっぱりあったんです。そういうときは、自分がどうありたいのか、未来のためにどういうことをやっていきたいのかがスポンと抜けてしまっているんですよね。目の前のことだけに必死になってしまって。
自分のビジョンや役割を深掘りして、その流れのなかで今日のタスクを決める。タイムコーディネート手帳のこの構成は完璧だと思います。
吉武:タイムコーディネート手帳は心地よく時間を使いながら、ありたい未来を掴みにいく手帳です。夢を夢のままで終わらせない手帳とも言っています。時間ができたらあれをやろう、こういうことをやりたいけれど「時間がない」は本当にもったいないことだと思うんです。
やりたいことがあるってすごく幸せなことじゃないですか。それを時間のせいでできないというのはなくしたいんです。だから、やりたいことを具体的な行動計画に落とし込みます。ただ、無理にタスクを詰め込むのではなく、自分はどういうペースやバランスで時間を使うと心地よいのかも大事にしてほしいと思っています。
まずは自分を褒めるからこそ建設的な振り返りができる
平井:麻子さんが発信のなかで一貫して「心地よく時間を使う」とおっしゃっていますよね。タイムコーディネート手帳を使うなかで、この考え方が自分にも染みこんできたように感じています。
無理や我慢をしていることに自分で気がつけるようにもなりました。Weeklyページにある成果・改善・手放しの覧がすごく役立っています。
建設的な振り返りにかかせないWeekly
これも手書きでノートに殴り書きしていた時期もあるんですが、手帳のなかに書くスペースがあることで、必ず見直すことができます。自分ができるようになったことや変化・成長も実感できるし、自分の歴史を見られる楽しさもありますよね。
吉武:そうなんです。目標を立てて、いざ振り返りをするとなると、どうしても反省点ばかりを挙げてしまう方が多いんですよね。日本人は特に真面目だし、家族思いだし、多くのことを無意識に背負い込みがちです。その結果、時間が無い状態になっている方も多いんです。もうすでに十分頑張っている自分を自分でも褒めてほしいとすごく思います。
自分をしっかりと褒めた上で出てくる改善点は自分を責めるものではなく、建設的なものになるんですよね。
手帳で振り返ると、「よく頑張ってきたなあ」って思えますよね。
平井:そうなんです。偉いぞって思えます。
「時間がない」は焦りに向き合うことから
平井:カウンセリングやセッションをさせてもらうなかで、「時間がない」というお悩みをすごく伺います。実際に時間がないわけではなく、何か常に焦っているとか、自分にとって心地よい時間の使い方ができていないから、不満足感があるんですよね。
逆に言うと、タイムコーディネート手帳を使って、自分の時間を把握して、内省の時間を取れると、「時間がない」問題もしっかりとクリアでき、自分の幸せを実感できます。それは、私自身もタイムコーディネート手帳を使いながらすごく実感しているんです。
吉武:時間は1日24時間と決まっています。この決められた枠のなかで何をやるのかなのに、ほとんどの人はこの枠以上のことを無理に詰め込もうとして、「時間がない」と焦っていらっしゃるんです。その焦りがなくなるだけでも心地よさは増すはずです。
平井:本当にそう思います。
やりたいことを自分の意思で先送り
吉武:やりたいことがいくつもあったとして、そのなかから1個を選んで他の10個は諦めましょう、ということではないんです。今何をやるのか、順番を決めるだけ。
今はやらないと決めたことを何時間後にやると決めてもいいし、1年後にやると決めてもいいんです。大事なのは、今何をやるのかを自分の意思でコントロールすることです。それができないと、時間がないからできないとネガティブに先送りすることになってしまいます。
平井:以前のInstagramライブで、できなかったタスクを何ヵ月後か先に置くというお話を伺って、私も実践しています。意思を持って先送りができるのは、やっぱり手帳だからなんですよね。タスク管理のノートやExcelではできないから。
同じ先送りでも「できなかった」ではなく、「ちゃんとここに計画している」と思えるから、安心感にも繋がっています。
吉武:そうなんです。私は先送りのことを「未来へ飛ばす」と言っています。飛ばすのも、自分で未来へ飛ばすのと、流れで飛んでしまうのとでは、気持ちが全然違いますよね。だから、自分で手綱を握って、未来に飛ばすんです。「楽しみにしているよ。未来で待っててねー!」という気持ちで飛ばすと、すごくポジティブなままでいられますよね。
平井:「待っててねー!」っていいですね。
吉武:もちろん『3ヵ月プロジェクトシート』には、記入時点で先送りにはできないと判断したことを書いていきます。けれど、やっぱり実際にやっていくなかで、今このプロジェクトをやるのは難しいと感じることもあると思います。そんなときには、1年後にもう一度やるかどうかを再確認する、と手帳に書いておくんです。今はできそうにないと感じたら、今一番大事なプロジェクトを確認して、他は意思を持って未来に飛ばしましょう。
あとは、日々のタスクを詰め込みすぎていることも原因のひとつなので、見積り時間と結果的にかかった時間の誤差を減らしていくことも必要です。そのためには、Weeklyページにある見積り時間とかかった時間をしっかりと記録していくといいですね。
記録を続けていくと、自分が使える時間で、どれくらいのタスクがこなせるのかがわかってきます。見積りと結果が段々と一致するようになるんです。
「できなかった」で終わる前に、先に自分で未来に飛ばす判断ができるようになると、気持ちも変わってきます。
書くからこそわかること
吉武:『3ヵ月プロジェクトシート』は3ヵ月を見開きで見られるようになっています。1ヵ月を上旬・中旬・下旬と3分割して、いつ頃何をするのかを書いていきます。全体を見渡して、この時期には難しいからこのタスクはずらそうといった判断がしやすいのは、このシートで見える化できるからなんです。
私は青字で仕事の計画を立てています。そこに赤字でできたことには花丸をつけたり、未来に飛ばすことにしたものは「○○に飛ばす」と書いたりしています。消さずに、経緯を残すイメージですね。
平井:なるほどです。
吉武:あれこれ書いてみて、「結構詰め込んでいるな」と気づかれる方が多くいらっしゃいます。こんなにタスクを入れていたらそれはできなくて当たり前だということに第一ステップで気づくんです。そこから、優先度を付ける意識が強くなり、自分が本当にやるべきことを絞れるようにもなります。
平井:今、娘が幼稚園児なんですが、長期休みのときには私も全然動けなくなるんです。『3ヵ月プロジェクトシート』には動けない時期に予めバツをつけておくことで、予定がすごく組みやすくなりました。1ヵ月が上旬・中旬・下旬となっているのもすごく使いやすいです。
吉武:毎日のガントチャートは個人にはあまり必要ないように感じます。チームで仕事をしている方が進捗状況を確認するのにはいいけれど、個人ではもう少しざっくりと見た方がいいと思って作りました。
「なれたらいいな」で終わらせない手帳
吉武:さえさんはタイムコーディネート手帳を使って、大きく変化したことはありますか?
平井:自分の満足感・幸福感がすごく増したと思います。
私はこの手帳を使い始めてから、フリーランスとしての活動も本格的にスタートさせました。なんとなく「こうなりたい」はあるものの、何を自分がやっていったらいいのかもわからない状態でした。
『3ヵ月プロジェクトシート』には、信頼している方から教えてもらった今の自分がやるべきことや、理想に近づくために必要なことを先に書くようにしました。ただ手探りでやるのではなく、自分の理想の未来に近づいている実感を得られたのが良かったです。
タイムコーディネート手帳は、ちゃんと理想に近づいていることを実感できる場所になりました。
吉武:自分の価値観をベースに時間を使えるようになると、それだけで幸せな気持ちになるんですよね。内発的動機、つまり、自分の内側からわき出るやりたくて仕方がない気持ちをエネルギー源として動けるようになるので、もちろん結果にも繋がりやすくなります。
特に起業初期はやることがたくさんあるなかで、自分が自分の時間の使い方を舵取りしないと、振り回されてしまうんですよね。家族との時間を大切にしたくて起業したはずなのに、以前より家族との時間が減っている・・・・・・なんてことにもなりかねません。
平井:あるあるですよね。
吉武:タイムコーディネート手帳はただ時間を整理するだけではなく、人生を豊かにすることに繋がる手帳なんだとみなさんのお話を伺っていても感じます。
平井:私もそう思います。未来のことをふわっと「こうなったらいいな」と願うだけではなく、その願いを現実にするために日常のタスクに自然と落とし込めるのがタイムコーディネート手帳の良さだと思います。
「夢を描こう!」といった書籍や手帳もありますが、その夢を実現してこそなんですよね。タイムコーディネート手帳を使うことで、誰かからお尻を叩かれるわけでもなく、自然と行動できるようになるので、今は私もとても楽しく活動できています。
充実感や幸せを感じながら前に進める
吉武:最後にメッセージをお願いできますか。
平井:タイムコーディネート手帳は他の手帳とは全然違う使い方ができるのが特徴です。私みたいにこれまでたくさんの手帳を使ってきた方や、今も別の手帳を使っていらっしゃる方にもおすすめできます。
何か不満があるわけではないし、目指したい具体的な理想があるわけではない方や、ビジョンはあるもののどう行動すればいいかがわからず日々の満足が得られていない方。どんな方にも充実感や幸せを感じながら前に進むことを手助けしてくれるツールです。ぜひ試してみていただきたいです。
吉武:ありがとうございます。
平井:タイムコーディネート手帳は、自分の中から生まれる純粋な「こうなりたい」をしっかりと行動に移すサポートをしてくれます。私も同じように、『Self Empowerment Program』で理想を叶えるサポートさせていただいているので、ご興味がある方はぜひお問い合わせいただけると嬉しいです。
平井さえさんInstagram
https://www.instagram.com/s_pic_77/
吉武:さえさん、今日はありがとうございました。
平井:ありがとうございました。
インタビュアー:吉武 麻子
編集:はせべ あつこ