タイムコーディネート手帳で心地よい働き方できるように vol.50

以前は「お客様のお役に立てるなら・・・・・・」と、ついつい無理をしがちだったという岡ゆみさん。予定の入れ方を変えたことで、疲弊せず、ご自身の仕事にも余裕を持って取り組めるようになったそうです。心地よい働き方を手に入れた岡さんにタイムコーディネート手帳の使い方を伺いました。

※本記事は2023年8月4日にお送りしたInstagramライブ配信「わたしの時間と手帳のつきあい方」でのインタビュー内容を再編集したものです。

岡 ゆみ さん
子育てママと働く女性のお金の専門家

生まれも育ちも兵庫県。甲南大学法学部卒業後、都市銀行に入社。11年間働いた都市銀行では窓口業務を担当。のちに資産運用の担当者となり、20代から80代のお客さま延べ3000名のご相談を受ける。

プライベートでは2度の出産、産休・育休を経験。育休中に、学び直しをするなかで、銀行では取り扱い商品が限られていること、転勤があり働き続けにくいことに違和感を覚え、独立を決意。現在は金融商品を販売しない中立的な立場で、投資や金融商品に限らず人生に寄り添ったコンサルティングを行なっている。

2022年4月に著書「子育て中の不安がなくなるお金の超基本」を発売。

Lit.Link
https://lit.link/okayumi

目次

時間は続くのだから手帳だって見通したい

吉武 麻子(以下、吉武):ゆみさんがタイムコーディネート手帳でよく使っているページ、好きなページを教えていただけますか?

岡 ゆみさん(以下、岡):私は特に気に入っているページが2つあります。ひとつは『3ヵ月プロジェクトシート』です。

3ヵ月を見通せるのがお気に入りの『3ヵ月プロジェクトシート』

3ヵ月を見通せるのがお気に入りの『3ヵ月プロジェクトシート』

すごく書き込んでいるわけではないんですが、3ヵ月を見通せるのが私のなかでは大きいです。他の手帳はたいてい見渡せるのは1ヵ月分ですよね。3ヵ月先を見据えた上で、今の進捗状況を確認できるので、講座の準備や何かリリースしたいものがあるときにとても助けられています。

吉武:『3ヵ月プロジェクトシート』は3ヵ月を見開き1ページにしていて、1ヵ月を上旬・中旬・下旬と3ブロックにわけています。つまり、3ヵ月を9ブロックで見通せる、ありそうでなかったものなんです。1ヵ月に1ページだと、中期視点で物事を考えたいときにも手帳をペラペラめくることになります。時間も思考もぶつ切れになってしまうんですよね。

『3ヵ月プロジェクトシート』では、3ヵ月でやりたいテーマを1つ設けます。そのゴールに向けて、マイルストーンを置いていくイメージで、具体的にやることを書き出していくんです。やることと進度を確認しながら、Weeklyページで具体的なスケジュールに落とし込んでいきます。

:そのWeeklyがもうひとつのお気に入りです。

Weeklyは月ごとに途切れることなく、1年間通しで続いているのでとても使いやすいです。タスク欄に期限が書けるところもすごく気に入っています。

Weeklyのタスク欄には期限/見積/結果が書けるので管理がしやすい

Weeklyのタスク欄には期限/見積/結果が書けるので管理がしやすい

吉武:Weeklyページは私のこだわりなんです。実際は昨日と今日は続いているのに、手帳だけは月が変わるとWeeklyページが途切れてしまうのは違和感がありますよね。何よりすごく使い辛いです。Weeklyページは1年間を通して使えることにはこだわりました。スムーズにストレスなく見られるところを気に入ってくださっている方も多いです。

タスク欄については、期限を一番左側に書けるようにしています。これは期限だけを見ても、終わったタスクがすぐに分かるようにしています。ここもこだわった部分なんです。

時間の使い方を考える前に心地よさを定義する

吉武:タイムコーディネート手帳を使って、ゆみさんのなかで変化したことはありますか?

:漠然としていた自分にとっての心地よい時間の使い方が具体的になったことですね。

『5つの「私」役割シート』で最初に役割ごとに自分がどうありたいのか、実際にその役割でどれくらいの時間を使うことが心地よいのかを具体化していきました。このシートを書いたことで私にとって大きな発見があったんです。

心地よさを具体化できる『5つの「私」役割シート』

心地よさを具体化できる『5つの「私」役割シート』

これまでは、ただ闇雲にタスクを書き出してこなしていただけで、私が把握できていたのはタスクができたかどうかだけだったんです。

タイムコーディネート手帳を使い始めるときに、まずこのシートがあったおかげで、自分にとって理想となる時間の使い方をしっかりと決めることができました。日々の生活のなかでも、何かに時間の使い方が偏りそうになったときに、自分の心地よさを思い出して、時間の使い方を修正できるようになりました。

吉武:そうなんですよね。私が「時間の専門家」と名乗ると、時間管理やタスク管理を専門にしている人だと思われます。それも確かに大事ではあるけれど、そもそもどういう時間を過ごしたいのか、どんな人生を送りたいのか、自分がどんな価値観を大切にしているのかを蔑ろにすることはできないんです。それを無視して、やるべきことをただこなしていくだけでは、もう心がついてこない時代になっています。

コロナをきっかけに働き方や時間の使い方が大きく変わって、自分にとっての心地よい時間の使い方に注目が集まっています。人生を豊かにする時間の使い方を多くの人が考えはじめているんですよね。

『5つの「私」役割シート』では、最初に睡眠時間を書いてもらいます。タイムコーディネートでは何よりも睡眠時間を最初に確保してください、とお伝えしているんです。そこから残った時間をどういったバランスで使うのか。いくつもの役割があるなかで、自分にとって理想のバランスを書いていきます。そこも具体的に時間に落とし込みます。

:漠然としていた自分にとっての心地よい時間の使い方が具体的になったことが、その後の変化に繋がっていると感じます。

数字にすることのメリット

吉武:時間は数字で客観的に見ることができます。これはお金と時間で共通しているところなので、ゆみさんにとって数字にすることはわかりやすかったのではないですか?

:そうですね、すごくわかりやすかったです。フィーリングで「家族を大切にする働き方」を目指したとしても、とても曖昧なものだから、目指しているものに近づいているのかもわかりづらいですよね。そもそも何がゴールなのかもわからないから、目指しにくい。

24時間を自分の理想のバランスで振り分けると、「家族を大切にする働き方」が私にとっては1日何時間働くことかが明確になります。数字で確認できるのはわかりやすいし、わかりやすいから目指しやすいですよね。

吉武:そうなんです。理想をフワッと書き出せて満足していることも多いですよね。書き出すことはすごく大事だけれど、それを実行することが何よりも大事です。実行しないことには夢は実現しないから。

数字に対して苦手意識がある方もいると思うんですが、24時間というのは馴染みがあるし、複雑ではないはずです。なので、数字が苦手な方にも、数字にすることのメリットを感じていただきやすいと思います。

ご夫婦で話し合うときにも価値観ベースで話すとどうしても喧嘩になりがちです。けれど、時間という数字を使って話すと、お互いに意図していることが伝わりやすいのでおすすめです。

予定を入れる順番を変えたら未来が変わる

吉武:ゆみさんがタイムコーディネートを取り入れる前に時間のことで悩んでいたことはありますか?

:スケジュールが空くとすぐにアポを入れてしまっていました。自分が多少無理をしてでもお客様のお役に立てるなら・・・・・・という気持ちが強くて、ご相談や講座をギュウギュウに詰め込んでいました。

吉武:起業をされている方には多いお悩みですね。

:タイムコーディネートを知ってからは、タスクのなかでも「重要だけど緊急でないこと」に先に取り組むようになりました。その考え方を教えてもらった時は目から鱗でしたね。今では予定を入れすぎないようになって、未来のための時間を確保できるようになりました。

吉武:私もそうだったんですが、特に起業や独立してすぐの頃は、誰かにお願いされるとすぐに全力でやってしまうんですよね。時期を決めて、依頼されたことは何でもチャレンジするのもいいと思います。けれど、がむしゃらに頑張ることは何年も続けられません。がむしゃらに頑張る期限はしっかりと決めておくことが大事です。

隙間時間に人との約束をどんどん入れてしまうと、目の前のことだけをこなしていくことになってしまいます。確かに仕事はしているけれど、長期的な視点で見ると、それは現状維持なんです。未来のための時間をつくらないと、ステージアップはできないですよね。

『3ヵ月プロジェクトシート』に書き出したことを「○○する」と動詞にして具体的にタスク化します。そのタスクにかかる時間を見積もったら、その時間をWeeklyで先に確保するんです。残った時間で、お客様とのお約束を入れるようにしましょう。

まずは未来のための時間と自分のリフレッシュ時間を先に確保する。予定を入れる順番を変えるだけで、相当未来は変わりますよね。

:本当にそう思います。ただ手帳を使うだけではなく、予定を入れる順番や優先順位の付け方など、ワークショップではやり方を教えてもらいながら、実際に自分で手を動かす時間もあるので、すごく助かっています。

吉武:タイムコーディネート手帳はただ手帳の使い方をお伝えして終わりではないんですよね。手帳を通して深いところまで考えるから、人生が変わっていく感覚をお持ちの方も多いですね。

時間の余白が増えたら疲弊しなくなった

吉武:スケジュールを入れるときにはバッファを確保することも大事だとお伝えしています。

:私も金曜日をバッファに充てられるように、あまり予定を入れなくなりました。

バッファを確保することで、もちろんタスクが進むというメリットもありますが、私は精神的に疲弊することが減ったのがとてもうれしいです。

吉武:そうなんですよね。みなさん努力家で、頑張り屋さんなんです。私は「隠れがむしゃらさん」と呼んでいるんですが、自分ががむしゃらだとも気づいていない方が多いんです。

手帳を使い始めて、自分が「隠れがむしゃらさん」だったことに気がつかれる方もいらっしゃいます。まだまだ!もっとできる!もっとやらなきゃ!と、必要のないところまで自分を追い詰めてしまうんですよね。

一週間の最後にバッファを取っておくと一息つけるんです。その一息はすごく意味のあることだと思っています。一週間が長く感じるようであれば、一日の最後にバッファを取っておくのもいいですよね。しっかりと調整できる時間を確保することは本当に大事なことなんです。

チャレンジと手放しはセットで

吉武:ゆみさんはタイムコーディネートを実践してこられて、ご自身の心地よさと実際の時間の使い方が一致してきているのではないですか?

:かなり一致してきました。ただ、ここからさらにビジネスを広げていくことを考えると、もう少し手放しが必要だと感じています。

吉武:何か新しいことをやるときには、どうしても手放しは必要になってくるんですよね。最初は、具体的なタスクから手放していきます。捨てる、完全にやらないことを選択してもいいし、人や便利家電に任せるのもいいですよね。あとは常に100%を求める方も多いので、少し緩めるのも方法のひとつです。捨てる・任せる・緩めるといったやり方で具体的なタスクを手放します。

あとは、やっぱり一番大きく時間が生まれるのは自分の中にある思い込みを手放すことですよね。べき・ねば思考を手放せると、時間の使い方にも柔軟性が出てきます。

少しの隙間時間ができたところで、やりたいことができるほどの時間は生み出せません。私たちはいろいろ抱えすぎているので。ぜひ手放せるものはないかも考えてみていただきたいです。

時間はお金のように増やせない

吉武:タイムコーディネート手帳を活用するためのコツがあれば、お聞かせいただけますか?

:どれだけいい手帳があったとしても、ベースとなる考え方を理解して、しっかりと自分に向き合う時間を確保しないと活用できないと思うんです。ついつい後回しにしてしまいがちだけれど、タイムコーディネート手帳はワークショップでその時間を確保できます。毎回テーマが決まっていて、タイムコーディネートの考え方もとてもインストールしやすいので、ぜひワークショップに参加していただきたいですね。

吉武:手帳には使い方ハンドブックも入れているので、事例を見ながら使える方もいらっしゃると思います。けれど、ひとつひとつのシートが持つ意味や、他の方がどんな風に使っているのかはワークショップだからこそ得られる情報です。

ワークショップは年に4回開催していて、ご参加いただけなかった回についてはアーカイブをお届けしています。気になる方はぜひワークショップ参加権つきのタイムコーディネート手帳をご検討いただけたらと思います。

では、最後にメッセージをお願いします。

:私はお金の専門家として活動しています。時間は24時間では増えないけれど、お金は増やそうと思えば増やせるんですよね。だからこそ、お金の増やし方を賢く学んでいただけたらと思っています。そして、増やしたお金を、時間を生み出すための投資や学びに使っていただき、さらに充実した人生にしていただきたいです。

よりやりたいことにチャレンジできたり、お子さんとの時間を大切にしたり・・・・・・そんなご自身のありたい未来を手に入れるために、お金の知識をつけていただけたらと思っています。NISAやiDeCoについての講座もしているので、ご興味のある方はLINEにご登録いただけるとうれしいです。

▼岡ゆみさん LINE
https://line.me/R/ti/p/%40yyu0765k

吉武:私も賢くお金の知識を身につけたいとすごく思っています。
ゆみさん、今日はありがとうございました!

:ありがとうございました。

インタビュアー:吉武 麻子
編集:長谷部 敦子

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