つい頑張り過ぎてしまう「隠れがむしゃらさん」への処方箋

自分で「やる」と決めて、行動することはとても素晴らしいことです。けれど、頑張り過ぎて、疲弊してしまっていませんか?

・自分が決めたことだから
・やりたいことだから
・誰かのためになるのなら

そう自分に言い聞かせながら行動し続けてはいるものの、なんだか気持ちが満たされていない自分に気づいてしまったら…それはもしかすると、あなたが「隠れがむしゃらさん」になっているのかもしれません。

行動することはとても大切です。けれど、その行動が人生を充実させるために、本当に必要なことなのかを見極めることはもっと大切です。

今回は、ついつい頑張り過ぎてしまう人が、疲弊せずに行動できるようになるにはどうしたら良いのかを考えます。

目次

隠れがむしゃらさんとは?

「隠れがむしゃらさん」とは、自分にムチを打って頑張っていることに無自覚な人のことです。

この「隠れがむしゃらさん」を脱するためには、主体的に生きることが必要になります。主体的に生きるというのは、「自分の意思で物事を決めて生きる」ということ。

ただ、多くの方の相談を受けるなかで、「主体的に生きている人」「主体的に生きていない人」とハッキリと分かれるわけではない、ということがわかってきました。

自分の意思で物事を決めているものの、

・人から頼られると断れない
・相手の期待以上のことを返そうとしてしまう
・自分よりすごい人はたくさんいるから、もっと頑張らないと!

といったように、周りからの期待や他者との比較が意思決定のベースにある方がとても多いのです。

一見、主体的に生きているようで、実は自分にムチを打って必死に頑張っていることに気がついていない「隠れがむしゃらさん」。そんな隠れがむしゃらさんであることの問題点は、一体どこにあるのでしょうか。

がむしゃらに頑張り続ける理由

隠れがむしゃらさんの判断基準は「自分がやりたいか」「自分にとって心地よいかどうか」ではありません。

・頼ってもらったのに断るべきではない
・他に誰もいないから自分がやるべき
・チャンスをもらったのだから頑張らないと
・自分の立場ならやるのは当たり前

といったように、「○○すべき」「○○せねば」といった思い込みから、自分が頑張る理由を後付けしているのです。

理由を後付けしていること自体が悪いわけではありません。頑張る理由を自分に言い聞かせて、本心を無視して、身体を酷使して、自分を追い詰めてしまうことに問題があります。

では、自分を追い詰めずに得たい結果を出すにはどうしたらいいのでしょうか。

疲弊しない頑張り方に必要なもの

「今はがむしゃらに頑張る!」そんな時期があっても良いのです。行動量が増えれば経験値が上がり、気づきや学びも多くなります。

ただ、がむしゃらに頑張り続けることは現実的ではありません。そもそも、疲弊してしまい、長く継続することはできないでしょう。だからこそ、がむしゃらに頑張る「期限」を決めましょう。

たとえば、部署異動したときや新しいプロジェクトを任されたとき。これまでに経験のないことにチャレンジするときには、軌道に乗るまでに行動量が必要になることもあります。

そんなとき、結果を出せる人は、最初にぐっと力を入れて行動します。同時に、必ず頑張る「期限」を決めているのです。ずっとがむしゃらに頑張り続けることはできないということをわかっているからです。

「結果を出す」とはどういう状態なのかを明確にし、そこに到達する期限を自分で決めます。時間の使い方のコントロール権を自分自身がしっかりと握っている、ということは、疲弊しないためにはとても大切です。

そして、なんのために自分は頑張るのか、その目的についても、一度じっくりと考えておく必要があります。

仕事の生産性と人生の充実度の関係

仕事の生産性が上がったら、人生の充実度が上がる。そう考えてはいないでしょうか。


実は、逆なのです。
人生が充実しているからこそ、日々の生産性が上がるのです。

効率化して目の前の仕事を片付ければ、すぐに次の仕事がやってきます。やるべき仕事は無限にあるからです。つまり、仕事の生産性向上だけを追い求めても、こなせる仕事量が増えるだけだということです。このことに気が付いていない方が多くいらっしゃいます。

大切なのは、
「自分にとってかけがえのない財産である24時間をどう使いたいか?」
を先に考えることです。

それが結果的に、仕事の生産性を上げることにも繋がっていきます。

24時間から必要な睡眠時間を引いてみてください。そこから仕事の時間を引いたら、あなたには何時間残りますか?その残り時間を見て、何を感じますか?感じたことをぜひノートや手帳に書き留めてみてほしいのです。

主体的に時間を選ぶということ

以前、相談に来られた方からこんなお話を伺いました。「仕事9割の人生をこれまで送ってきた。家族が増えても、仕事をがんばりたくて、やりたいことをどんどんプラスしていたらパンクしてしまった」と。

わたしたちの役割は増えます。けれど、時間は1日24時間で増えることはありません。

どんな人生だったら後悔しないのか?
どんな時間の使い方をしていきたいのか?
その時間をどう確保するのか?

自分がやらなくても良いことを手放したり、やりたいことに取り組む時期を未来に飛ばしたりすることで、時間を確保することができます。主体的で、心地よい時間の使い方へシフトし、人生の充実度をもっと高めていきましょう。

まとめ:仕事で成果を出したいなら人生を充実させよう

主体的に生きるということを、改めて自分に問いかけてみてください。

隠れがむしゃらさんになっていませんか?
頑張るときには目的と期限を具体化して動いていますか?

仕事という狭い視野で結果を出そうとするのではなく、人生を充実させることが仕事の成果にもつながるという広い視野を持つことが大切です。

タイムコーディネートは、忙しい毎日でも主体的に人生を選択し心地よく生きていくための、一生モノのライフスキルです。

洋服やインテリアを自分が好きで、心地よくコーディネートするように、時間も「管理」ではなく心地よく「コーディネート」して、人生をもっとワクワクするものにしたいですね。

文:吉武 麻子
編集:宮尾 多希

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