囚われている自分をリセットして、心地よさに向き合う vol.63

保育家の新田純子さんに、「タイムコーディネートの考え方がよくわかる!」と大絶賛の本についてや、視覚優位な方にオススメのタイムコーディネート手帳の使い方について伺いました。

※本記事は2024年8月7日にお送りしたInstagramライブ配信「私の時間と手帳の付き合い方」でのインタビュー内容を再編集したものです。

新田 純子 さん
縁側スペースneiro株式会社 代表

1977年生まれ、岐阜に3世代で暮らす。土日は農家で2児の母。

教育公務員(幼稚園教諭・保育士)として17年勤務。2000組の親子と関わり、心をみる保育を実践する。

自身の経験をベースに、感情を味方につけるセルフチューニングメソッドを確立。2019年に立ち上げた縁側スペースneiroを拠点に、保育家・心理カウンセラー・マインドコーチとして活動開始。相談に訪れる人は後を絶たず、講座は半年待ちとなる。

現在は、新採教諭の研修講師や東海学院大学人間関係学部子ども発達学科非常勤講師も務めるている。

▼縁側スペースneiro株式会社ホームページhttps://engawaspace-neiro.com/

目次

手放し方も人それぞれに心地よさがある

新田 純子 さん(以下、新田):今日は麻子さんが監修された本『やりたいことがどんどん叶う! じぶん時間割の作り方』(川瀬はる著・オーバーラップ)についてもお話したいです。タイムコーディネートの考え方がわかりやすく書かれているのはもちろん、時間を切り口にしているものの、これは心のことが書いてある! と興奮しました。

吉武 麻子(以下、吉武):純子さんは、「セルフチューニング」というオリジナルのメソッドで感情の乗りこなし方についてみなさんにお伝えされています。タイムコーディネートも時間の使い方を通して自分の感情に向き合うことになるので、セルフチューニングとタイムコーディネートは考え方や目指している方向が似ていると私も感じています。だからこそ、共感いただける点が多かったのかもしれません。

新田:「誰かが着ている素敵な服が、自分にとっても心地よいとは限らない」と書かれていて、まさにセルフチューニングと重なる考え方だと思いました。憧れている人がいると、ついマネをしたくなるけれど、その人の心地よさと自分の心地よさは違いますよね。表面上マネをしても、心地よさは手に入りません。

吉武:自分の不快をなくしていくと心地よさが見えてきますよね。純子さんは不快なことをどうやって手放しているのですか?

新田:私は「手放す」というよりは、絶対にやりたいことだけに厳選しています。最優先は自分が届けたい講座なので、半年先までスケジュールを押さえています。スケジュール調整は自分ではしません。私のことを熟知してくれているチームメンバーにお任せしています。講座の時間に自分がベストな状態でいられたら、あとはもうなんでもOKと思えるので、他のことはすべて手放していると言えるのかもしれません。

家事については、私は自分でやりたいんです。私にとって、外注して家事を手放すことは心地よくないので、自分でご飯もつくります。ただ、丁寧に作る日もあれば、手を抜く日もあります。週のうち半分は自分が食べたいお野菜を扱っているところから食材キットが届くようにしています。忙しくなったとしてもキットがあるから大丈夫、と思えるから、気持ちにも余裕が持てています。

吉武:私も外注をすごく活用しているように思われるんですが、食事は自分で作りたいんです。なので、1週間分をまとめて作るスタイルに今は落ち着いています。私は外食することが心地よくないからこその選択です。

手放しが必要だから外注しなくちゃ、ではなく、手放し方も自分の心地よさをどうやったらキープできるかを意識してもらいたいです。

我慢して頑張っていると我慢していない人に腹が立つ

新田:自分の時間を心地よさで満たすことの副産物は人に寛大になれることだと思います。

私も以前は、近所に住む妹が突然家に来て、私が作ったおかずを持って帰ると、イライラしていたんです。「私が命を削って作った豚汁を全部持って行くんじゃない!」くらいに思っていました。けれども、自分の意志で自分の時間を思うように乗りこなせている実感が持てている今は「どうぞどうぞ持って帰って!」と思えるんです。

吉武:自分の心地よさだけではなく相手の心地よさも尊重できるようになりますよね。

新田:自分が我慢しているとそうは思えないですよね。

吉武:自分が無理に頑張っていると、人にも我慢を強要してしまいます。

新田:我慢して頑張っていると我慢していない人に苛立つし、きっちりタスクをこなしていないことにダメ出しをしたり、監視したりしてしまいます。悪循環でしかないな、と感じます。

私は毎朝子どもを学校に送り出すことや、学校へ期限内に書類を提出することがとっても苦手なんです。人によっては「そんなこと?」と思うような些細なことであっても、私たちは大きな負担を感じたり、追い込まれたりする。まずはそれを自分自身が知っておくことが大切だと思います。

「時間がない」はみんなができる言い訳

新田:『やりたいことがどんどん叶う! じぶん時間割の作り方』にも子どものための我慢は要注意だと書かれていましたね。

吉武:母親だから、まだ子どもが小さいから、仕事が繁忙期だから・・・・・・。何かが理由で時間がないなんて、誰にだってできる言い訳なんです。だって、みんな忙しいですから。

新田:何かのせいにして生きてきて、いざ言い訳ができなくなると、とても怖くなるんですよね。私のところにご相談に来てくださる方も、誰のせいでもなかったことに気づくと、一度は深く落ち込みます。だけど、この落ち込みはいい落ち込みだと思っています。

吉武:みんな真面目だし、家族思いだし、だからこそいろいろと抱え込んでしまいがちです。けれども、小さい子どもがいることや仕事が忙しいことは物理的な話であって、心地よさを追求できない根本原因ではないんです。

新田:究極、やらないきゃいけないことなんて一つもないですよね。「仕事、家事、育児・・・・・・私がやらなきゃ誰がやるの!?」そう囚われている自分を一度リセットしてみる。自分の人生、自分の時間を自分が思うようにつくっていい。これも私が普段お伝えしていることと同じだと感じました。

やりたいことはわざわざ探すものではない

新田:「やらなくちゃいけないことがなかったとしたら、何をやりたいですか?」と聞くと、「やりたいことはないです」とおっしゃる方が多いんです。自分が作り出したやらなくちゃいけないことに追われて、自分の心の声がもう聞こえなくなっています。

吉武:「やりたいことを仕事にしたい」「やりたいことを見つけたい」と私もよく言われます。だけど、やりたいことをわざわざ探さなくても、自分が心地よいことに時間が使えるようになれば、それがまさに自分のやりたいことができている状態なんです。だから、必死に探す必要はないんです。

タイムコーディネート手帳を使うと、自然と自分が楽しいことに時間が使えるようになる設計になっています。時間は数字で可視化できるので、客観的に向き合いやすいんです。たとえば、ご夫婦で時間の使い方について話をするときにも、感情的に話すよりも、リアルな時間の使い方を見せると冷静に話し合いもしやすくなります。

新田:確かに、論理的な考え方を好む人にもちょうどいいですね。

感情的になることも、時間がうまく使えないことも、根本原因は頑張り過ぎている、溜め込み過ぎていることにありますよね。

吉武:ちょっと忙しいな、無理をしているな、と感じたら、少し立ち止まって今の時間の使い方を見直してみるだけでも、随分と現状は変わるはずです。

手帳は書くことより見ることを習慣に

新田:最後にタイムコーディネート手帳のお気に入りポイントをお伝えしてもいいですか?

私は子どもに時間を使うときと、仕事に時間を使うときとで色を分けています。私は子どものバスケの送迎がほぼ毎日、週7ペースであるんですが、子どもに関わる時間はしっかり確保したいと思っています。もちろん、自分の好きな仕事に関わる時間も確保したい。

タイムコーディネート手帳を開いたときに、1日がカラフルに色づけられていると、自分のやりたい役割を一日のなかでバランスよく担えていることがわかるから、うれしくなるんです。

タイムコーディネート手帳は細かく書いていなくても得られるものがあります。私のように視覚優位な人には色分けもおすすめだし、いろいろな使い方ができると思っています。

タイムコーディネート手帳_ウィークリーページ

色分けをしているとウィークリーページを開いただけで自分の時間の使い方がわかる

吉武:手帳は見ることが大事です。手帳は書くことが大事だと思われるかもしれませんが、見ることの方が断然大事なんです。

たとえ何も書けず、手帳が真っ白だったとしても、それぐらい余裕がない時期だったことに手帳を見ると気づけます。手帳は書くことよりも見ることの習慣をつけてほしいと心から思います。

私がお伝えしているタイムコーディネートも、純子さんがお伝えしているセルフチューニングも、自分が幸せに生きていくためには必要不可欠です。ぜひ、どちらも実践していただきたいです。

▼本音で暮らして幸せになる「セルフチューニング」について知りたい方はぜひInstagramをチェックしてくださいね。

新田 純子 さんInstagram
https://www.instagram.com/engawaspaceneiro.official

インタビュアー:吉武 麻子
編集:はせべ あつこ

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