「時間がない」が解決しない理由とその対処法

今、あなたは「時間がない」と感じていますか?

・常にやるべきことが山積みになっている
・頑張っているのに思い通りにタスクが進まない
・ちょっと休憩・・・のつもりが、ついダラダラしてしまった
このように「時間がない!」と焦りを感じたことが誰しもあるのではないでしょうか。

今回は、多くの方が抱えているであろう「時間がない」という悩みの原因とその対処法をお伝えします。

目次

「時間がない」が解決しない本当の理由

時間はあって当たり前の存在です。有限ではあるけれど、時間がゼロになることはありません。

時間を「ない」と感じる一方で、常に「あるもの」として私たちは認識しています。そんな存在だからこそ、時間の悩みを抱えていたとしても、解決の優先順位としては後回しになりがちです。

お金や健康、ダイエットというのは、目に見える状態で把握できます。把握しやすいからこそ、「解決したい!」という気持ちや緊急度は高まりやすくなります。

時間の悩みが解決しない理由は、時間は常にあるが故に優先度を下げてしまうから

とはいえ、人生は一瞬一瞬の積み重ねでできていくものです。そして、当たり前ではあるけれど、そこにある「今」は二度と取り戻すことができません。だからこそ、時間への感度を上げることが人生の充実度を上げることに直結します。

では、「時間がない」という悩みはどうすれば解決できるのでしょうか。

「時間がない」は時短・効率化では解決できない

書類の束

1日は24時間。これは誰にとっても変わらないものです。その決められた枠のなかに多くのことを詰め込もうとすると、「時間がない」と感じる状態になります。

この詰め込みの原因を深掘りすると、「時間がない」を解決するヒントが見つかります。

従来の時間管理の考え方では、
・時短・効率化をして時間を生み出そう
・生まれた隙間時間でタスクをできるだけ詰め込もう
そんな風潮がありました。

けれど、24時間すべてを時短・効率化しようとすると、時間に追われる感覚が消えません。常に「タスクをこなさなくては!」という感覚になってしまうからです。

もちろん、「時間を管理する」という視点はとても大事。けれど、24時間すべてを管理対象と捉えることには注意が必要です。

どんな一日を過ごしたいのか、どんな生き方をしたいのか・・・。自分の望む時間の使い方を考えてみると、24時間すべてを時短・効率化したいわけではないことに気がつくはずです。

時間管理の前に必ずやるべきこと

時短・効率化を考える前に、どんな時間の使い方をしたいのか、どんな人生を送りたいのかをまずはじっくりと思い描きましょう。そのあとに、限られた時間の中で、仕事の成果や夢の実現のために、どう行動すればいいのかを考えていきます。

まずは、自分の望む時間の使い方を明確にすること。時間管理はそのあとです。この順番で時間を捉えるからこそ、「時間がない」といった枯渇感がなくなります。自分のありたい未来を掴みにいくという豊かな時間の使い方ができるようになるわけです。

自分の望む時間の使い方や自分にとって心地よい時間の使い方。これらを言語化しようとすると、難しく感じる方も多いのではないでしょうか。そこで、自分にとっての心地よい時間の使い方を見つけるヒントをひとつご紹介しますね。

自分にとっての心地よい時間の使い方を見つける方法

自分にとっての心地よい時間の使い方を見つける方法。それは、その日の楽しかったことBEST3を手帳に書く、というものです。

私は中学生の時から手帳を使っていました。そのときに手帳に書いていたのが、この「今日の楽しかったこと BEST 3」でした。毎日、今日の楽しかったことを書くので、自然と楽しいことにフォーカスするようになります。そうすると、自分にとっての楽しいことリストがたくさん集まってくるのです。

当時、私は美術の時間がとても苦手でした。美術がある日は朝から憂鬱で仕方がなかったのです。そんな日は、楽しいことリストの上位3つを思い浮かべて、 「学校から帰ってきたらすぐにやるぞ!」と思っていました。

楽しいことを1日のなかに意識的に取り入れる、ということを中学生の頃から自然とやっていたのです。もちろん当時は、充実した人生のために・・と思っていたわけではなく、「どうせなら楽しく過ごしたい」という純粋な気持ちからでした。

大人になってから、この経験がとても人生に役立つ、意味のあることだと感じました。大人になって、いろいろな役割が増えても、「自分にとっての楽しいことは何だろう?」ということを常に模索して、その時間を確保することが習慣化していました。だから今も、純粋に「楽しい!」と感じられる時間を確保しながら、頑張るときには頑張る・・・といった時間の使い方ができています。

とはいえ、楽しい時間を過ごすことよりも、もっと頑張ることを選んだ方が良いのでは?という気持ちも生まれるかもしれません。最後に、「頑張ること」について考えてみましょう。

頑張るだけでは得られないもの

・これくらいは大したことではないから
・自分が我慢すれば場が収まるから
・自分がやった方が早いから

そんな風に自分に言い聞かせて、いろいろなものを抱え込んでいる方も多いのではないでしょうか。

抱え込むことが習慣化しているのなら、すぐに手放すことは難しいかもしれません。けれど、自分のワクワクする時間を24時間に組み込んでいく。これを少しずつでも実践してほしいのです。実践を重ねることで、段々と心地よい時間の使い方や楽しい時間がどんなものかを理解できるようになっていきます。

これまでの時代は成果主義といえるものでした。時短・効率化で時間をうまく活用して、隙間時間にやることを詰め込む。とにかく頑張ってたくさんのタスクをこなして、成果を出していくことが求められる時代でした。けれど、コロナ禍を経て、私たちの働き方や時間の使い方の概念が大きく変わりました。これからは、成果だけではなく、「自分にとっての豊かさ」という視点が欠かせません。

「豊かな人生」は、100人いたら100通りの形があります。そして、自分にとっての「豊かな人生」は自分にしかわかりません。だからこそ、ただ目の前のことを頑張るだけではなく、しっかりと自分自身の望みに向き合う必要があるのです。

自分にとっての豊かな人生を実現するために時間をどう使うのか、という思考にぜひ切り替えていきましょう。

まとめ:タイムコーディネートを暮らしに取り入れよう

洋服をコーディネートするときをイメージしてみてください。手元にあるものをおざなりに合わせるより、自分のありたい姿を考えて洋服を選んだ方が満足度は高いはずです。

時間も同じように「コーディネート」してほしいのです。どんな人生を生きたいのかをまずは考える。それを叶える時間の使い方を自分でひとつずつ選び取りましょう。

必死になって頑張るだけではなく、自分の楽しいこと、自分の望む生き方につながることに時間を使うことを意識してみてください。1日5分でもいいので、自分にとっての最高に楽しい時間を組み込む。それだけで、一日一日の見え方が変わってきます。

自分の感情にフタをするのではなく、解放してください。そして、自分にとっての心地よい時間、豊かな時間はどんな時間なのかを丁寧にみていきましょう。「成果を出さなきゃ!」と焦るのではなく、「人生」という視点から時間の使い方を見直すのです。

タイムコーディネートの考え方を取り入れると「時間がない」はなくなります。タイムコーディネートをあなたの暮らしに取り入れて、心地よく豊かな人生を実現させてくださいね。

文:吉武 麻子
編集:長谷部 敦子

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