3週間の一人旅や自分の書斎作りといった大きな目標を次々と実現しているガードナー陽子さん。まずは自分の願いが実現することを自分自身が信じ切ることがコツだというガードナーさんに、信じ切るために有効だったタイムコーディネート手帳の使い方を伺いました。
※本記事は2023年8月25日にお送りしたInstagramライブ配信「わたしの時間と手帳のつきあい方」でのインタビュー内容を再編集したものです。
ガードナー 陽子 さん
波と粒のMY SEASON主宰
マスタータイムコーディネーター/フラクタル心理カウンセラー
岡山県出身・カナダ・モントリオール在住。
主婦になり、母になり、自分の在り方とこれからに悩んだことをきっかけに、心理学と脳科学を学ぶ。実践するうちに、育児、パートナーシップ、キャリア、人間関係の制限がみるみるはずれ、今いる場所で転機を作り出せるように。現実化の仕組みを「潜在意識」と「時間」いう捉え方で、ひとりひとり異なる背景や望みにフィットする形へメソッド化。
仕事で自分らしく活躍したい、そして暮らしの心地よさも大切にしたいと考える大人の女性に、心地よい仕事と暮らしの「現実化」をナビゲートするプログラムを提供している。
Official Website
https://yokogardner.com/
心地よさを仕事スタイルにも反映
吉武 麻子(以下、吉武):陽子さんがタイムコーディネート手帳を使って変化したところはありますか?
ガードナー 陽子 さん(以下、ガードナー):まずは仕事のスタイルを一新しました。以前は毎月定期的にワークショップを開催していました。期限を自分で作って回していく仕事のスタイルを1年くらい続けていました。自分の内側では何かが変わっているような気がするのに、仕事では相変わらず同じことをしていることに違和感を覚え始めたんです。それで、思い切って定期開催をやめました。
結果的に、仕事にかける時間がぐっと減ったけれど、この年の仕事の成果はこれまでで一番大きくなりました。
吉武:仕事スタイルを大きく変えるきっかけは何だったのでしょうか?
ガードナー:タイムコーディネート手帳で「心地よさ」を常に自分に問うようになったからだと思います。目の前のことを一生懸命やっているだけで、私たちは十分忙しいし、充実していますよね。だけど、自分にとっての「心地よさ」を常に意識していたら、ただ昨日の続きをこなすような仕事スタイルは、自分にとって「心地よくない」と感じるようになったんです。
それまでは、ずっと全力で走り続けている感じだったのが、タイムコーディネート手帳を使うようになって、緩急をつけられるようにもなりました。「心地よさを追求する」ってこういうことか!と実感しています。
吉武:タイムコーディネート手帳を使うことで、自分にとっての「心地よさ」への感度が高くなったんでしょうね。そして、違和感をそのままにせず、しっかりと違和感解消に向けて行動できているのが素晴らしいですね。
3週間のひとり時間で役割をすべて脱ぐ
吉武:プライベートでは何か変化がありましたか?
ガードナー:昨年、3週間お休みをもらって一人で日本に行きました。これは私にとってすごく大きな出来事でしたね。
人は誰しも表には見えない顔があると思うんです。特に起業している方は、SNSで積極的に発信をしている方も多いと思います。でも、その発信内容は、仕事のことや、達成したこと、良かったことがメインですよね。ポジティブなことももちろん嘘ではないけれど、そこには出てこないプライベートな面も必ずあるはずです。
たとえば私の場合、主人が在宅で仕事をしていてくつろぎにくかったり、同居している主人の母が高齢で出来ないことが増えてきたり、家に閉じこもってルーティン化した生活を送ることを辛く感じていたり・・・・・・そんな日常生活の部分。そういった状況や役割を一旦すべて脱ぐことができました。
絶対ありえない、無理だと思っていた私の日本行きなのですが、まずは私自身が「現実にしたい!」と腹を括って、夫に話しました。そこから、いろんな段取りを経て、家族の協力に助けられながら、課題を一つずつ解いていき、結局快く送り出してもらえました。このこともきっかけとなり、家族それぞれの出来る事も増えて、家族との関係性がすごく変わりましたね。
心地よさを諦めない
ガードナー:変化はまだあって、自分の書斎を作りました。
これまで私には、仕事部屋がなかったんです。子どもたちには1人に1部屋あるし、主人にも仕事スペースがあるのに、私だけはジプシーでした。Zoomをするときには娘の部屋を借りていたし、昼間仕事をするときはダイニングテーブルを使っていました。
主人の趣味はリノベーションで、普段からいつも家の中を触っていたんです。でも、リノベーションで書斎をつくる、という発想自体がありませんでした。あまりにも大きな工事だし、今の家のどのスペースに?って感じで。
でも、自分の心地よさを考えたときに、やっぱり必要だと思って、「自分のためのスペースが欲しい」って思い切って相談しました。そして、家族を巻き込んで3ヵ月くらいかけてリノベーションをし、自分のスペースができたんです。
これも「心地よさ」を意識するようになって得られた大きな変化です。
吉武:自分が何に対して心地よいと思うかは、結局は自分と向き合うことなんですよね。不安や怖さから向き合いたくないと感じる方もいるんです。
陽子さんはひとつずつすごく丁寧に自分の心地よさと向き合って、自分の本音に沿って素直に実行されたんだなと感じます。
自分の本音がわかっても、いろいろ理由を付けて諦めてしまうことも多いと思うんです。それを諦めないでいられるのは、心地よさを大事にしたいという陽子さんの思いの強さですよね。
目の前の大変さよりこれからの心地よさを選ぶ
吉武:実現が難しそうに感じることでも、自分の望む生き方や心地よさが明確になると、実現のために動けるようになりますよね。しかも陽子さんはさりげなく、軽やかにご自身の願いを口にされているのがいいですよね。
ガードナー:口に出すところまでが一番ハードルが高いですよね。最初から「無理だ」と自分でもストップをかけてしまいそうになるんです。今回の書斎のことも、日々の家事や仕事に加えてリノベーションもするとなると、私自身もすごく毎日が大変になることが目に見えていました。そんな大変な思いをするくらいなら、家のなかでパソコンを持って、ジプシー生活を続ける方がマシだな、と3年くらいは思っていたんです。
でも、タイムコーディネート手帳を使い初めて、半年後・1年後・3年後の仕事の心地よさを考えたときに、今の延長線上にはないと感じました。それでもまだ自分のなかでは決心がつかず・・・・・・。ようやく夏前に行動に移せて、完成したのは秋も深まった頃でした。今は自分の願いを無視しなくてよかったと思っています。
吉武:パートナーとの家事の分担にも言えますよね。自分が我慢すればいいとか、自分がやった方が早いとか、いろいろと言い訳をしながら結局は相手と向き合うことを避けて自分がやることを選びがちです。
今、相手に自分の願いを伝える大変さを受け入れるか、この先も心地よくない状態を受け入れ続けるのか。そう考えると、今伝えるエネルギーが必要だったとしても、行動することで未来は開けるんですよね。
だからこそ、心地よさに気づいたらぜひ無理だと最初から諦めるのではなく、行動に移していただきたいです。
陽子さんの願いも「書斎を作る」や「日本に一人で3週間行く」といった割と伝えにくいことだったんじゃないでしょうか。実際、書斎のことも3年は言わずにいたんですもんね。せっかく自分の心地よさがわかったとしても、それを実行に移す過程で協力が必要なパートナーや関係者に「言えない」と悩む人も多いと思います。陽子さんは何か工夫されたことはありますか?
ガードナー:そうですね、願いが実現することは当然だ、と、まずは自分自身が思うことでしょうか。そして伝えるときも少しずつ、そうなることが当たり前のように話しています。私も1回日本に行けて終わりではなく、年に2回くらいは行けるようにしたいんです。だから「今度はこの時期にこういうのがあるから、そのタイミングで行けたらいいなって思うんだよね」みたいに小出しで言うようにしています。不思議なことに、何回か言っているうちに、家族もみんなその気になって、準備ができてくるんです。
変化は少しずつがいい
吉武:陽子さんのすごいところは大きな決断を「よし!」と気持ちを奮い立たせるのではなく、軽やかに大きな行動ができるところですよね。自分の本心に気づいて、実行していく過程がとてもスムーズに感じます。
ガードナー:多分、溜めていたものを少しずつ口に出しているからだと思います。大きなことを1回だけやるのは、割と簡単にできると思うんです。でも、それだと願いが実現できるのは1度きりで終わってしまいます。願っている「心地よさ」はそういうことではないから、変化は少しずつでいいと思っています。
吉武:自分の願いを実現するために、今できることを少しずつ小出しにしていく。周りの人にも伝えていくということですね。
ガードナー:そうです。まずは自分が願いは叶うことを信じて、口に出していきます。
吉武:陽子さんの専門領域でもある潜在意識から自分を変えていく、ということでしょうか。
ガードナー:はい。とはいえ、それが一番難しくはあるんですよね。だからこそ、タイムコーディネート手帳で自分にとっての「心地よさ」を腹落ちさせることは欠かせません。
少し先の理想の自分を具体化する
吉武:陽子さんがタイムコーディネート手帳でよく使うページはありますか?
ガードナー:『5つの「私」役割シート』ですね。時間を本当はどう使いたいのか、理想の「私」を書く欄があります。これは3ヵ月から6ヵ月後の自分をイメージして書いています。目標が遠すぎない、ちょっと頑張ったら届く理想なので、私はここを一番よく見ています。
理想の「私」の覧がタイムコーディネート手帳で一番のおすすめ!
実際、理想の「私」に書いたことは、だいたい3ヵ月くらいで理想ではなく普通になっているんです。実は、この覧がタイムコーディネート手帳のなかで一番使えるんじゃないかと私は思っています。
吉武:なるほどです。『5つの「私」役割シート』は現在の「私」、理想の「私」、3年後の「私」を記入できる覧があります。3年後は少し遠いので、まずは現在の自分が理想の状態になったら、それはどんな状態かを具体化していきます。
今の時間の使い方で改善したい点や、本当はもっとこうしたいといった理想を書いていきます。
縦軸には5つの「私」を書く欄があります。たとえば、仕事をしている私、妻の私、母の私、個人の私・・・・・・といったように、人はいくつもの役割を同時に担っています。その役割毎に今の状態や理想の状態を書き出すんです。そして、ここからがこのシートの肝と言えるところですが、理想の状態を具体的な時間で割り振ります。
1日24時間のうち、まずは睡眠時間をしっかりと確保します。残った時間をそれぞれの役割のバランスを見ながら割り振っていきます。具体的な数字で見ることで、実際の時間の使い方と理想との間にあるギャップにも気付きやすくなるんです。
『5つの「私」役割シート』で自分の心地よさがハッキリすると、軸を持って行動計画も立てられます。タイムコーディネート手帳がただスケジュール管理をするだけの手帳ではないのはこのシートからもよくわかると思うんです。
自分の心地よさを大事にしながら、ありたい未来を掴みにいくために時間をどう使うかをプランニングする珍しい手帳ですよね。
ガードナー:私にとっては推し手帳です!
続けてきたことを手放す勇気
一時帰国した際にマスタータイムコーディネーターの仲間たちと
吉武:陽子さんも一緒にタイムコーディネートを伝えていく仲間として活動してくださっていますが、近くで見ていてもすごく変化をされていらっしゃいます。
ガツガツ目標を達成していく感じではなく、本当に柔らかく自然に周りを巻き込みながら願いを叶えている様子が素敵なんですよね。
ガードナー:ありがとうございます。何か違和感があったときに、それに新たに取り組むとなると、一方で諦めなくてはいけないことも出てきます。今までやってきたことが続けられなくなるんですよね。多分ここが、みなさん葛藤するところだと思うんです。変わりたいけれど、変わりたくない、変われない。だからずっと、同じことを続けてしまいますよね・・・・・・。
吉武:確かにそうですね。やっぱり今までやってきたことを手放すのはかなり勇気が必要ですよね。怖い気持ちもあるし。
ガードナー:変化するって、面倒くささもありますよね。
吉武:ありますね。
ガードナー:今までと違うことをするのは、やっぱり大変です。でも、その大変さもひっくるめて変化していく覚悟ができたら、願いは絶対実現すると思います。
願いが実現しない理由は周りにあるのではなく、自分のなかにあるんですよね、すべて。
吉武:陽子さんの専門である潜在意識とタイムコーディネートの心地良さの探求は繋がっていると陽子さんを見ていて私もすごく感じています。
心地よさの変化を逃さずに進む
吉武:最後にメッセージをお願いできますか。
ガードナー:私たちの目的は時間と共に変化していく、ということをお伝えしたいです。たとえば起業された方も、最初は自分で収入を得たいと思っていたとしても、しばらくやっていくうちに収入を得ることはもう叶っているのに、いつまでも変わらずお金を求めた働き方を続けていて、とうとう辛くなってしまうことってあると思うんです。
同じ仕事をしていても違和感を覚えることが、フェーズごとにあるような気がします。私たちは、気づかぬうちに変化しているから。そういうときにタイムコーディネート手帳を使って、自分の心地よさを改めて問い直してみるといいですよね。変化している自分に合わせて、軽やかに目的を定め直すことができたら、ますますお仕事が楽しくなるはずです。
潜在意識とタイムコーディネートのアプローチを取り入れて、仕事でもっと活躍したい方を3ヵ月かけてサポートするプログラムもあります。ご興味のある方はぜひInstagramをご覧いただけるとうれしいです。
▼ガードナー陽子さんInstagram
https://www.instagram.com/yoko.gardner/
吉武:陽子さんのしなやかな変化を近くで見ていた私も太鼓判のプログラムです。ご興味のある方はぜひInstagramをご覧になってみてください。
陽子さん、今日はありがとうございました!
ガードナー:ありがとうございました。
インタビュアー:吉武 麻子
編集:長谷部 敦子