本当にやりたいことを見つける方法

やりたいことがあるのはとても幸せなことです。

けれど、
・やりたいことをやっているつもりなのに、なぜか続かない
・一生をかけてまでやりたいことなのかがわからない
・やりたいことをがんばってはいるけれど、満たされない
といったように、自分の「やりたいこと」に確信が持てない方も多いようです。

ただやりたいことをやり続けるだけでは、自分にとっての「本当にやりたいこと」は見つかりません。今回は、本当にやりたいことの見つけ方についてお伝えします。

目次

やりたいことが続かないことの弊害

「やりたいことを仕事に!」といった話もよく耳にしますが、特にキャリア形成において、この「やりたいこと」というのは、取り扱いが難しく感じることもあるのではないでしょうか。

やりたいことを仕事にするのは、やってみると意外と難しいものです。やりたいことをやってみても「これではない気がする」「他にやりたいことが出てきた」といったように、違うことに手を出したくなる。そして、また続かない。

その時その時の目標に向かって努力はするけれど、次に繋がらない感覚は不安を大きくします。そして、その不安を積み重ねることで、「中途半端な人間」だと自己評価してしまうのです。

私自身もかつてはそうでした。

幼い頃からの夢だった学校の先生になるべく教育学科に進み、教職課程を履修するも、大学3年生の時に方向転換。その後、家裁調査官の試験を受けるも不合格。内定をもらえた企業に就職するも、3年経たずして退職し、26歳で韓国へ留学しました。

その時々の自分のやりたいことに誠実ではありました。ただ、これだと思って勢いよく始めるけれど、いつの間にか尻すぼみになってしまうことが多く、次第に自分のことを「中途半端な人間だ」と思うようになりました。

興味本位でやりたいことに飛びつくだけでは、周りの人からはもちろん、自分自身からの信頼も得られなくなってしまいます。ただ、その後、「やり切った!」と言える経験をしたことで、私の人生は大きく変わりました。

本当にやりたことを見つけるためにはやり切ることが大事

韓国留学に行き、日常会話ができるようになり、現地で就職しました。韓国語を使ったキャスティングディレクターの仕事を4年間続けました。

そしてある日、韓国語も、キャスティングの仕事も、「やり切った」と思える瞬間があったのです。

ちなみに、私の韓国語のレベルはプロとして通訳・翻訳ができるレベルでは全くありません。「話せない人から見ればうまいよね」という程度でしょう。なので、「やり切った」と言っても、高いスキルを手に入れたということではなく、あくまで自分の感覚としてそう感じたということです。

不思議なことに、「やり切った!」と思った時には、
・韓国語を話せるようになった
・韓国ドラマを字幕なしで観られるようになった
・韓国語を使う仕事に就けた
・やりたいことの一つでもあったキャスティングの仕事に携わることができた
といった、自分が得られた結果そのものには目がいきませんでした。それよりも、自分の頑張りをねぎらう気持ちが大きくありました。

やり切るというのは、大きな結果を出すということではありません。「やり切った!」と自分自身が思える経験こそが大事なのです。その経験があるからこそ自分を信頼できるようになります。

本当にやりたことは自己信頼があってこそ

私は今、仕事で全く韓国語を使っていません。

この事実だけを見て、「せっかく韓国語を習得したのにもったいない」「韓国語ではなく、英語学習に時間をかければよかったのに」などと言う人もいます。確かに、直接的なキャリア構築にはつながっていないので、そう言いたくなるのもわかります。

けれど、自分では韓国語習得にかけた時間やお金をもったいないと思ったことは一度もありません。それは、やり切った経験そのものが、自分を大きく変えたからです。

やり切った経験が自信となり、他人と自分を比べて自己卑下することがなくなったのです。自分のありのままを肯定的に受け止められるようになりました。つまり、自己肯定感が上がったのです。

だからこそ、未経験のことも「自分ならできるだろう、なんとかなるだろう、やってみよう」とも思えるようになりました。自己効力感も上がったのです。

やりたいことがあったとしても、何度も途中で断念していたらどうなるでしょうか。自分への信頼を損なうだけではなく、次第にやりたいことにチャレンジすることさえも諦めてしまうでしょう。

人は、自分の行動が結果を伴わないことを何度も経験していくうちに、やがて何をしても無意味だと思うようになります。たとえ結果を変えられるような場面でも、自分から行動を起こさなくなる、いわゆる学習性無力感に襲われてしまうのです。

やり始めたことをやり切ることは、本当にやりたいことに辿り着くためにとても大事なのです。

やりたいことをやり切るために時間を整理する

やり切ったと思うために欠かせないのが、「納得感」です。

納得感というのは、自分で選択して、自分で決めて、自分で動いた結果だからこそ、得られるもの。これがまさに、自分の人生の手綱を握るということです。

人生というのは、日常の時間の積み重ねで作られます。

「人生=時間の使い方」だからこそ、時間の使い方の手綱は自分で握りましょう。自分で「やる」と決めて、「やる」時間を確保し、「やり切る」。この経験を何よりも大事にしてほしいのです。

やりたいことがあるのなら、一旦納得いくまでやり切りましょう。「時間がなくてできなかった」「やり始めたけど続かなかった」と、途中で断念するのは本当にもったいないことです。

よりよい自分になるには、これまでとは違うことをする必要があります。昨日とは違うことを繰り返していけば、道は開けます。

やりたいことがある方、やりたいことかどうか確信は持てないけれど現状打破をしたい方は、まずはやり切るために時間の整理からはじめましょう。

まとめ:やり切る経験を積み重ねてありたい未来へ

今回は、本当にやりたいことを見つける方法として「やり切る」ことをお伝えしました。

結果を得られるかどうかではなく、やり切ること自体が自己信頼につながります。この自己信頼があるからこそ、また次の挑戦に向かえるのです。

「やり切る」経験をぜひ積み重ねましょう。すぐに本当にやりたいことは見つからなくても、挑戦し続けることで、本当にやりたいことに確実に近づけます。

時間を味方につけて、やり切るための土台を整えていきましょう!

文:吉武 麻子
編集:宮尾 多希

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