タイムマネジメントに疲れた人に知ってほしいタイムコーディネートという考え方

タイムマネジメントは忙しい人にとっては必須スキル。とはいえ、業務を効率化して、多くのタスクをこなせるようになるだけでは、自分の悩みや閉塞感を解消できないと感じている方も少なくないのではないでしょうか。

そんな方にご紹介したいのが、「タイムコーディネート」という考え方です。洋服やインテリアを選ぶように、好みやフィット感・心地よさを軸に時間の使い方を自分で選ぶのです。

時間やタスクに追われて疲弊している毎日を変えたい方、一生懸命頑張っているのに自分の理想に近づいている実感が持てない方に向けて、タイムマメジメントだけではどうしてうまくいかないのか。その理由とともに、タイムコーディネートの考え方について解説します。

目次

タイムマネジメントが疲れる理由

タイムマネジメントとは「時間管理」のことをいいます。特にビジネスにおいては、時間の使い方を効率化し、生産性を向上させるためにタイムマネジメントは必要だとされています。

けれど、このタイムマネジメントを追求するあまり、疲れ果ててしまうことがあるのも事実です。それはなぜなのでしょうか。

タイムマネジメントの目的がこなせるタスク量を増やすことだから

効率化を追求すれば、こなせるタスクの量は増えます。ただ、それだけであれば、自分が担う仕事量が増えるだけです。やるべき仕事はいくらでも出てくるからです。

人は充実した人生を送りたいからこそ、タイムマネジメントを取り入れます。一つでも多くのタスクをこなせるようになることがゴールではないはずです。

もちろん、限られた時間のなかで成果を出すためには、しっかりとタイムマネジメントをする必要があります。ただし、24時間すべてを効率化する必要はないはずです。

タイムマネジメントで、一時的な達成感・満足感は得られるでしょう。けれど、タイムマネジメントだけでは持続的な満足感・充実感を得ることはできません。

タイムマネジメントで疲弊しないためには、効率化の必要なところを見極めることが大事なポイントです。

一見無駄に思える時間に豊かさがあるから

仕事だけではなく、プライベートでも家事や子育て、実家のサポートなど、やるべきことは溢れています。とはいえ、それらすべてをタイムマネジメントし、効率化する必要はないはずです。

家族と過ごす時間や趣味の時間、そして一見効率化した方がよさそうに思える家事の時間のなかにも、ホッとできる、心を満たす時間が人それぞれにあるのではないでしょうか。

目指したいのは、「効率的な人生」ではなく、「豊かな人生」です。そうであるなら、ただ闇雲に時短や効率化するのではなく、自分の大切にしたい時間を守りながら、効率化すべき時間だけを効率化する、というバランス感覚が必要になります。自分の望む時間の使い方ができてこそ、豊かな時間・豊かな人生につながります。

疲れをリセットする時間が取りにくくなるから

効率を追い求めるタイムマネジメントでは、ボーッとする時間をなるべく減らそうとします。けれど、ボーッとする時間にも意味があるのです。

ボーッとする時間は自分をリセットする時間ともいえます。リセットする時間すら自分から奪ってしまうと、私たちは心身ともに疲れ果ててしまいます。大事な役割を無視して、闇雲にボーッとする時間を減らそうとするのは危険です。その前に、なぜリセットが必要なほどに疲れるのか、その原因を探る必要があります。

24時間すべてで効率を目指すと、疲弊してしまいます。タイムマネジメントだけではご自身の理想とする時間の使い方・生き方はできません。そこで、必要になるのが、「時間をコーディネートする」という考え方です。

タイムコーディネートは自分らしく生きるための時間術

タイムマネジメントを頑張ってはいるものの、悩みが解消されないという声も伺います。

・どれだけやってもタスクが減らない
・一瞬の達成感より長く続く充実感を味わいたい
・自分が本当にやりたいことに取り組む時間がほしい
・仕事も家庭もどちらも大事にしたいのに偏ってしまう
・仕事で結果も出したいけれどプライベートをもっと充実させたい!

時間をただ画一的に管理するだけでは解消できないこれらの悩みは、タイムコーディネートを実践することで、解消できます。

ここからは、タイムコーディネートの考え方のベースとなる2つの軸をご紹介します。

心地よい時間の使い方の探求

タイムコーディネートが追求するのは、「効率」ではなく「心地よさ」です。どれだけ多くのタスクをこなせるようになったとしても、そのタスクが自分の望む未来につながっていなければ、人生満足度を高めることはできません。

・自分がどんな時間の使い方をしたいのか
・どんな時間の使い方を心地よいと感じるのか
・自分にとって豊かな人生とはどんな人生なのかをまずは言葉にしてみましょう。

何に心地よさを感じるのかは人それぞれです。自分にとっての心地よさを自分が理解することなく、心地よい時間を増やすことはできません。まずは理解することからはじめましょう。

効率よく時間を使えば、豊かな人生が実現するわけではありません。だからこそ、ファッションやインテリアを選ぶように、自分が好きで、心地よく、フィットする時間の使い方を自分の手でコーディネートしていく必要があるのです。

そのために、自分にムチを打つ時間の使い方は終わりにして、ひとりひとりが自分にとって心地よい時間の使い方を探求していきましょう。

夢の実現へ向けた行動計画

自分のありたい姿を明確にすることがゴールではありません。具体化した夢ややりたいことを実現させて、より人生の満足度を高めていきましょう。

自分のありたい姿・ありたい未来を実現するために、まずやるべきは「時間の整理」です。時間を整理して、余白ができると行動できるようになります。行動できると現実が変わります。未来を変えるのは「行動」です。

1日24時間という限られた枠のなかで、いくつもの役割を担いながら、自分のありたい未来を叶えるために行動する。これは無意識に時間を使っていて実現できることではありません。

・今、何にどれくらいの時間をつかっているのか
・自分が抱えているもので手放せるものはないか
・やりたいことのなかで優先順位の高いものは何か
ひとつひとつ、時間の使い方を見直していきましょう。

時間の使い方は生き方そのものです。実現したい生き方を叶えるための時間の使い方を知る必要があります。

時間の整理を通して、
・自分にとっての心地よい24時間の使い方
・生活時間の整え方
・限られた時間で成果を出すための時間の使い方
が明確になっていくのです。

夢を夢のままに終わらせずに行動することで未来を切り開く。そのためには、具体的な行動計画と計画の実行が欠かせません。その土台となるのが、時間の整理なのです。

タイムコーディネートの考え方をもとに作られた『タイムコーディネート手帳』をサポートツールとして活用すると、時間の整理を実践しやすくなります。

心地よい時間の使い方の探求とありたい未来の実現へ向けた行動計画。この両方を可能にするのがタイムコーディネートという考え方なのです。

タイムコーディネートに必要な3つの視点

心地よさを軸にした時間の使い方をしながら、ありたい未来を掴みにいくタイムコーディネートという考え方。この考え方には3つの視点が欠かせません。

心地よさという自分の「原点」

タイムコーディネートの考え方のベースとなる「心地よさ」は、自分の原点といえるものです。自分にとっての心地よい時間の使い方を知ることが豊かな人生に繋がります。

あなたはどんな時間・どんな過ごし方が心地よく感じるのかを人に説明できますか。言葉にして、人に説明できるくらいに自分にとっての心地よさを明確にしましょう。

こうありたいと願う「理想」

理想の生き方という大きなゴールをイメージすることも大事です。ただし、ありたい理想の姿に向けて、目の前の1年はどこにフォーカスして進んでいくのかを具体的にイメージすることがより重要です。

今の行動が未来の変化に繋がります。ありたい理想をイメージしながら、行動計画を立てていきましょう。

目の前に広がる「現実」

どれだけ理想が明確になり、立派な行動計画が立てられたとしても、それを実行できなければありたい未来を現実のものとすることはできません。

計画を実行する上で、問題が出てくるのは当然です。課題が明確になれば、必ず解決方法は見つかります。理想を理想で終わらせないために、目の前の現実にもしっかりと向き合い、課題を具体化していきましょう。

「時間」というフィルターを通すことで、自分の原点・理想・現実をより深く理解することができるのです。

まとめ:必要なのはタイムマネジメントではなくタイムコーディネート!

24時間すべてをタイムマネジメントしようとすると、人は疲弊してしまいます。一見無駄に思われがちな時間こそ豊かな時間であることも多いからです。

必要なのは、時間を「管理する」のではなく、自分に合わせて「コーディネートする」という意識です。

タイムコーディネートは、心地よさという基準で理想のありたい姿を明確にします。今やっていることが自分の理想に繋がっていることを実感できるから、時間に追われながらがむしゃらに頑張るのではなく、ワクワクしながら無理なく行動できるようになります。

タイムコーディネートの考え方を取り入れて、ありたい未来を掴みにいきましょう!

文:吉武 麻子
編集:長谷部 敦子

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