「年間目標は必要ない」
そうお伝えすると、驚かれる方も多くいらっしゃいます。
年間目標を年末まで覚えていられたことがどれくらいあるでしょうか。そして、その目標を達成できたことがありますか。
タイムコーディネートでは年間目標の代わりに、3カ月目標を立てることを推奨しています。今回は、年間目標との違いに触れながら、3カ月目標の効果的な立て方について解説します。
目標は年単位ではなく3カ月単位で立てる
目標は「年単位」ではなく、「3カ月単位」で具体的に立てていきましょう。
自分の方向性を確認するために年間目標を立てるのは良いことです。けれど、目標が遠すぎると、マイルストーン(中間のゴール地点)を設定することが難しくなります。
「目標を立てても、そこから必要なタスクを棚卸しすることができない」というお悩みを伺うことがあります。これはまさに期間が長すぎることが原因です。
とはいえ、期間が短すぎると、目標達成に必要な時間を確保できません。たとえば今、月間目標を立てたとして、目標達成に向けて行動できる時間がどれくらいあるでしょうか?1カ月、2カ月先までは、すでに予定が入っていることもあるでしょう。それを前提にしておかないと、現実的ではない目標を立ててしまい、最初からつまづくことになります。
だからこそ、目標達成に必要なタスクを想定しやすく、時間の確保も可能な「3カ月」という期間が目標を立てる期間としては最適なのです。
では、年間目標と3カ月目標では、目標の立て方にどんな違いがあるのでしょうか。次に、3カ月目標をより達成しやすくするための目標の立て方についてご紹介します。
目標は数値化と行動の具体化をセットで立てる
目標は1年を4つに区切り、3カ月目標を4つ立てることになります。とはいえ、1年のはじめに4つの3カ月目標を立てる必要はありません。
まずは3カ月後、自分が何を叶えたいのかを考えてみましょう。ここで大事なことは、目標には具体的な数字と具体的な方法を盛り込む、ということです。
営業職の場合、売上金額を数値目標としたとします。
そのために、
・毎月○件のアポイントを獲得する
・提案書のテンプレートを3パターン作成する
・提案力を向上のために○○に関する書籍を5冊読む
といったように、行動の具体化もしやすいのではないでしょうか。
一方、数値化・具体化が難しく感じる目標もあります。特にプライベートに関する目標は抽象的になりがちです。
「子どもにイライラせずに一緒にいる時間を楽しむ」といった目標は抽象度が高い目標です。こういった抽象度の高い目標は、もう一歩踏み込んで、数値化・行動の具体化をする必要があります。
イライラしない状態というのは、どのような状態かを具体的に思い描きましょう。特に、朝の時間にイライラしがちだと感じるのであれば、「早くしなさい!」と朝の準備を急かさずに済ませるにはどうしたら良いのかを考えます。
たとえば、朝、時間の余裕を持てるように、支度時間を2時間確保する。そのために、夜は22時までに寝て、朝5時に起きるようにする。といった、数値化・行動の具体化ができます。
このように、3カ月後に叶えたいものを数値化・具体化すると、達成しやすい目標の立て方ができるようになります。
具体的な目標が立てられたら、あとは行動!です。目標達成に一番大事なことは、行動し続けること。次に、この行動し続けるために欠かせないものについて考えてみます。
目標は思考よりも感情を大事にして立てる
立てた目標を達成するために必要なのは、行動し続けること。そのために欠かせないのが、その目標に自分がワクワクできるかどうか、です。
「そんなこと?」と思われるかもしれません。けれど、このワクワクする、叶った未来を想像するだけで楽しくなる、といった感情があると、自然と行動したくなるし、行動せずにはいられなくなります。ポジティブな感情が行動のエネルギー源となるのです。
目標を立てるときには、ついつい思考優位になりがちです。立派な目標を立てることや、目標を達成すること自体に縛られてしまうことも。だからこそ、「ワクワクするかどうか」という感情を大事にしてほしいのです。
目標は自分のありたい未来を掴むために立てるものです。3カ月目標がワクワクしたものだからこそ、その先に続く未来もワクワクしたものになるのです。「こうあらねば」「こうすべき」という思考に縛られることなく、自由に楽しい目標を考えてください。
まとめ:失敗を怖れずにワクワクできる目標を!
エジソンの言葉をご存じでしょうか。
私は失敗したことがない。
ただ1万通りのうまくいかない方法を見つけただけだ
失敗だと思うことも、実は成功の種となります。3カ月目標もすぐにうまくは立てられないかもしれません。けれど、最初から完璧なプランニングを求める必要はありません。
・3カ月単位に目標を分解する
・数値化・行動の具体化を意識する
・ワクワクをエネルギー源として行動し続ける
この3つのポイントを意識して、目標を立ててみてください。うまくいかなかったときには、成功するための事例が集まったと思いましょう。ゲーム感覚で、楽しみながらぜひチャレンジしてみてくださいね!
文:吉武 麻子
編集:長谷部 敦子
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