自分が心から楽しめる趣味の時間を持つことで、仕事のパフォーマンスも上がったという久下沼洋子さん。どんなに忙しくても、仕事もプライベートも充実させられるタイムコーディネート手帳の使い方について伺いました。
※本記事は2023年8月23日にお送りしたInstagramライブ配信「わたしの時間と手帳のつきあい方」でのインタビュー内容を再編集したものです。
久下沼 洋子 さん
パソコン・スマホ講師/コンサルタント
マスタータイムコーディネーター
学生時代は吹奏楽・マーチングに打ち込み、卒業後、第一勧業銀行(今のみずほ銀行)でテラーとして窓口業務に従事。投資信託の取扱いが始まった時、当時銀行では珍しかったパソコンが導入され、その指導を行ったことがきっかけで、パソコンインストラクターの道へ。銀行を退行後は公的機関や派遣会社での講師業を経験し、前身となる会社を設立。その後、パソコン・スマホスクールMobileWayを起業。
現在は、女性専門パソコン・スマホスクールとして、女性オーナーや起業家を中心にレッスンやサポート、ITコンサルを行っている。また、デザイナー専門学校講師、いばらきエキスパートバンク専門家としての活動や、法人への出張講座も行っている。
手帳の余白が心のゆとりに繋がる
吉武 麻子(以下、吉武):洋子さんがタイムコーディネート手帳を使い始めて、一番大きく変化したことはどんなことですか?
久下沼 洋子さん(以下、久下沼):私は手帳を使う前にまずコンサルを受けさせていただいたんです。その時にバッファの大切さと心地よく過ごすという2つのことを教えていただきました。
まずはバッファを確保することから始めたんです。必ず決めた曜日をバッファとして確保するようにして、終わらなかった仕事があればその日に終わらせるようになりました。自分が心地よく仕事を進められるようになったことで、自分の好きなことにも時間が使えるようになりました。仕事以外にもいろいろとチャレンジできるようになったのが、一番大きな変化ですね。
吉武:バッファは余白時間のことです。特に誰かの約束があったり、予定があったりするわけではなく、イレギュラーなことが起こったときに臨機応変に対応できるように、前もってバッファをスケジュールには入れておきましょうとお伝えしています。
バッファはタスク毎や1日の最後に入れてもいいですし、洋子さんのように曜日で決めるやり方もあります。バッファの入れ方もご自身にとって心地よいと感じる方法を見つけていただきたいです。
バッファがあることで、慌ただしく過ごしていても一息つけたり、プランニングが大崩れすることを防げたりします。アナログ手帳で時間を見える化するからこそ、バッファも確保しやすいと感じます。
久下沼:そうなんです。アナログ手帳だからこそ、バッファも確保しやすいし、目でみて時間に余裕があることがわかると、それが心のゆとりにも繋がります。「今日は疲れているから休もう」といった判断もしやすいです。
デジタルとアナログを使い分ける
吉武:洋子さんはITの専門家なので、デジタルとアナログの使い分けにこだわりはありますか?
久下沼:生徒さんのスケジュールはすべてデジタルで管理しています。そのスケジュールは生徒さんとも共有できるようにしているんです。タイムコーディネート手帳は完全に自分自身と対話するために使っています。
手帳で頭の中を整理したことをデジタルに落とし込んで、デジタルでスケジュールを確認しながら手帳にまた落とし込む。そうやって相互を行き来することで、より心地よく時間が使えるようになっている気がします。
吉武:日々のスケジュール管理はデジタルツールを使われている方もいらっしゃいます。『5つの「私」役割シート』『VISION逆算シート』『3ヵ月プロジェクトシート』というオリジナルシートを使って、中長期的な視点でしっかりと計画を立てていけるのはタイムコーディネート手帳だからこそです。デジタルとアナログの両方のいいところを活用していただきたいですね。
趣味を大切にしたら仕事のパフォーマンスも上がった
吉武:タイムコーディネート手帳は、自分が人生で実現したいことやいつもやりたいと思いながら後回しにしてきたことをこれ以上先送りにしないための手帳です。なので、仕事以外でも活用していただけます。
洋子さんはお仕事でしっかり成果を出しながらも、趣味の時間を大切にされている印象です。それはタイムコーディネート手帳を使ったことが何か影響しているのですか?
久下沼:Weeklyを見たときに、仕事の予定ばかりは嫌だと思ったんです。一週間の時間の使い方がパッと見てわかるからこそ、仕事と趣味のバランスをWeeklyを見ながら整えていきました。
あと、『5つの「私」役割シート』にも「趣味をする私」という枠を作っています。趣味の時間はどれくらいほしいのか、どういうことをしたいのかをここで具体化していることも大きいと思います。
心地よい時間の使い方を可視化できる『5つの「私」役割シート』
吉武:見える化することで自分の理想と現実のギャップに気づきますよね。もちろん仕事を頑張らなくてはいけない時期もあると思いますが、自分のパフォーマンスを発揮するためにも自分の心地よさを大事にしたいですよね。
今は自分が楽しめる趣味の時間を大切にできている洋子さんですが、以前は仕事で成果を出さなくては!と趣味の時間も削られていたんですよね。
久下沼:そうなんです。だけど、思いの外パフォーマンス力は上がりませんでした。趣味の時間を大切にして、自分が楽しむことでエネルギーが湧いて仕事も頑張れるようになりました。
プライベートにも3ヵ月プロジェクトシートを活用
久下沼:『3ヵ月プロジェクトシート』も趣味に活用しています。
これから作りたいサービスや講師をしている専門学校での講義スケジュールといった仕事についてももちろん書いています。ただ、その下には趣味のフルートについても書いているんです。
私はこれまで発表会に出たことがなかったんです。でも、今年の8月に発表会があったので、『3ヵ月プロジェクトシート』を使ってチャレンジしてみようと思いました。
楽譜2ページあるうちの1ページしか吹けなかった曲だったんですが、演奏会でベストな演奏をするためにはどうすればいいかをプロジェクトシートに書き出しました。結果、先生にも「なんとか1曲完成したね」と言ってもらえたんです。
こうやって『3ヵ月プロジェクトシート』を使うと、チャレンジできることが増えるんだと実感しています。
吉武:素晴らしいです!仕事もプライベートもしっかりとやりたいことを実現していますね。
洋子さんがおっしゃってくださったように、仕事だけではなく、ダイエットや運動、あとはお片づけや資格の勉強にも活用できるので、ぜひ使っていただきたいですね。
久下沼:仕事もプライベートも書くことで行動しやすくなるのは同じですね。
吉武:『3ヵ月プロジェクトシート』は逆算しやすい3ヵ月を1つのプロジェクトの期間としています。とはいえ、3ヵ月後に必ずゴールできるものしか書いてはいけないわけではありません。4ヵ月後、5ヵ月後にゴールを置いて、そこから逆算してこの3ヵ月は何に集中するのかを見ていくこともできます。
『3ヵ月プロジェクトシート』は5枚・15ヵ月分あるので、計画を修正したいときや、さらに先を見通したいときにも使っていただけます。
過去にニヤニヤして、未来にワクワクする
久下沼:『3ヵ月プロジェクトシート』は3ヵ月終わったときにニヤニヤしてしまうんです。私はその時間が大好きなんです。今回のフルートの発表会も「私はよく頑張ったぞ」ってニヤニヤしました。
吉武:私はいつも「『3ヵ月プロジェクトシート』に書いたことが実現したらワクワクする、そんな状態をプランニングしましょう」とお伝えしています。
私達はどうしてもやるべきことを目標に掲げて、自分にムチを打つ頑張り方をしてしまいがちです。目標はどんなに忙しくても隙間時間を見つけて力尽くで達成していく、そんなイメージがあるかもしれません。
タイムコーディネートでは内発的動機を大切にします。自分の内側から「やりたくて仕方がない」という気持ちがわき出る状態をつくるんです。自分にとってのやりたくて仕方がないことが何かを探求するためにも、自分との対話が必要になってきます。ただ、どれだけ考えても実際にやってみたからこそわかることがあるんですよね。だから、考えているだけではなく、実際に早めに実行してみた方がいいんです。軌道修正はあるものだから。
そうやって自分のやりたくて仕方がないことを目標にすると、それを叶えるために計画を立てることになるので、必然的にニヤニヤ・ワクワクしてきちゃんですよね。
久下沼:そうですね。作るときにワクワクするし、目標が達成できると私は花丸をつけているんですが、花丸を見ながらニヤニヤしています。タイムコーディネート手帳は自分の心がいつも楽しくなる手帳だと思います。
積み上げてきたことに自信が持てる
吉武:『3ヵ月プロジェクトシート』を見返すと、自分の頑張りや1年間で積み上げてきたものに驚きますよね。
久下沼:日々の頑張りが積み重なって今があるんだと実感できますね。あと、ここで軌道修正を決めたから、今スムーズに動けているんだとか、見返すことで自分に自信が持てますね。
手帳がなかなか続かなかった私がタイムコーディネート手帳は続けられたからこそ、得られる自信だと思っています。
吉武:タイムコーディネート手帳が初めて続いた手帳だという方は本当に多いです。「続く」というのは、手帳の全ページを書き尽くしたということではないんですよね。
手帳を使うことは目的ではなく、あくまで手段です。心地よい時間の使い方で自分のありたい未来を掴むことが目的だから、手帳を完璧に使いこなす必要はありません。自分にとって必要なところだけを書き込むだけでいいんです。
私が「使いこなさなくていいですよ」とお伝えすることで、肩の力が抜けて、だからこそ使い続けられたという声もあります。手帳を頑張る必要はないんですよ。『3ヵ月プロジェクトシート』だけでも書いておくと、1年間何をやってきたのか、自分の頑張りを実感しやすくなると思います。
久下沼:私もいろんな手帳をこれまで使ってきたけれど、こんなに使えていると感じる手帳は本当に初めてです。
タイムコーディネート手帳でありたい未来を掴もう
吉武:最後にみなさんへメッセージをお願いします。
久下沼:タイムコーディネート手帳は自分のありたい未来を掴める素晴らしいツールだと思います。私も実際に自分が使ってみて、これまでできなかったことが実現できるようになりました。
これから私も引き続きタイムコーディネート手帳を工夫しながら使っていきたいですし、みなさんと一緒にありたい未来をしっかりと掴みながら、心地よい時間を過ごせたらと思っています。
私自身も愛用しているこの『3ヵ月プロジェクトシート』を使ってITとタイムコーデイネートを掛け合わせた新しいプログラムをリリースしました。今までにない感じのものですので、ご興味がある方はぜひInstagramをご覧いただけたらと思います。
▼久下沼洋子さんInstagram
https://www.instagram.com/pcsp_hiroko
吉武:洋子さんはマスタータイムコーディネーターとして、タイムコーディネートをお伝えする仲間でもあります。起業を軌道に乗せたい方にとってITツールは心強い味方になります。時間を有効活用できるITツールを取り入れながら、しっかりとやりたいことを実現していきたい方はぜひアカウントを覗いてみてください。
洋子さん、今日はありがとうございました!
久下沼:ありがとうございました。
インタビュアー:吉武 麻子
編集:長谷部 敦子