長年時間に追われて過ごすことが当たり前になっていた、じゅず 知見さん。手帳を使って、自分ができていることをひとつずつ認められるようになったことで、時間に追われている感覚がなくなったそう。タイムコーディネート手帳の使い方や、スマホのカレンダーアプリとの併用の仕方について伺いました。
※本記事は2025年8月6日にお送りしたInstagramライブ配信「私の時間と手帳の付き合い方」でのインタビュー内容を再編集したものです。
じゅず 知見 さま
ブレない軸を育てるメンタル&マインドコーチ
【豊かさは、もっとゆるっと手に入る】をテーマに、時間・お金・心の余裕をつくり、幸せと豊かさが広がる働き方をサポート。
不足感から必死に知識を取りに行くも、ギャンブルみたいな一攫千金を狙う自己投資になっていることに気付き、自己投資ジプシーから抜け出す。
また、自己犠牲型の働き方に疑問を持ち改善した経験から、思考と感情を整えゆるっと成果につなげるマインドセットプログラムを提供。
Instagramでは毎月「21日間の感謝ワーク」を無料で開催中。あたり前の日常の見え方が変わり、豊かさを受け取る感覚を育てる場となっている。
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時間とは一生仲良くなれないと思っていた
あまの ゆうこさん(以下、あまの):タイムコーディネート手帳を使う前は、どんな時間に関する悩みがありましたか。
じゅず 知見さん(以下、じゅず):子どもがいるとどうしても時間に追われがちですが、私はそもそも子どもが生まれる前から常に時間に追われて生活をしていました。ギリギリにしか動けないから、真冬でも常に汗だくで電車に乗っていたし、時間とは一生仲良くなれないと思っていました。
時間は追われて当たり前のような感覚でいたので、改善はしたいとは思いつつも、何をどう変えればいいのかが全然わかりませんでした。
いい手帳に出会えれば自分が変われるんじゃないかと思い、いろいろな手帳に手を出しては途中で挫折して……の繰り返しで。手帳を使いこなせない自分にもげんなりしていましたね。
あまの:タイムコーディネート手帳を使ってみて、変わったことはありますか。
じゅず:これまでに試した書き込むワークがある手帳は、書いて満足して終わってしまうことが多く、苦手意識がありました。以前からタイムコーディネート手帳の存在は知っていたものの、私にとっては最後の砦のような存在で、「この手帳を使っても変われなかったらどうしよう」と思うと怖くて、なかなか手が出せずにいたんです。とはいえ、使ってみないとわからないと思い直し、2024年から使い始めました。

完璧主義なこともあって、ちゃんと使いこなしたいのに、自分の理想通りに手帳を活用できないことにすごくストレスを感じてしまい、一度はタイムコーディネート手帳を使うことを諦めそうになったんです。そんなときに、たまたまマスタータイムコーディネーターであるガードナー陽子さんが1DAY講座を開催されることを知り、参加しました。そこで、基本的な使い方を教えてもらい、自分に合った使い方ができるようになったんです。
あまの:1DAY講座に参加してからの一番の変化はなんですか。
じゅず:時間に追われなくなったことですね。それまでは、自分のできていないことばかりを見ていました。「子どもたちが保育園や小学校に行っている間は時間を自由に使えるのに、どうしてこれだけしか進められないんだろう?」そう自分を責めてばかりいたんです。けれど、教えてもらった手帳の使い方を自分なりに咀嚼していく過程で、今までにも自分がやってきたことは意外とたくさんあることに気がつきました。
スマホのカレンダーに自分の好きな色が増えていく
じゅず:自分ができていることに気がつけたのは、「5つの「私」役割シート」の影響が大きいです。1年目は、「仕事をしている私」「家事をしている私」のように役割をわけていたんですが、今はあえて違うわけ方をしています。私は力を抜くのが下手なので、最初に「リラックス・楽しいこと・ほっとする私」と意図的に入れました。そして、表現することを大切にしたい思いがあったので、「アーティストとしての私」。「仕事を拡大させる私」「好き・やりたいをやる私」「家族のために動く私」の5つに役割をわけました。
この役割のわけ方で自分のしていることを見直してみると、仕事の中にも楽しみながらやっていることはあって、それは「好き・やりたいをやる私」だと思えるようになったんです。

私はスケジュール管理にスマホのカレンダーアプリを使っています。スケジュールを登録するときに色を変えられるので、仕事かプライベートかに関係なく、自分が好きでやりたいことに関するスケジュールは私の好きな濃いピンク色で登録できるように設定しています。自分の1カ月のスケジュールを見てみると、濃いピンク色でいっぱいになっているんです。
あれだけ時間とは絶対に仲良くなれないと思っていたのに、好きなことがこれだけできている自分は、実は時間と仲良くなれているんじゃないか、そう思えるようになりました。
あまの:今までは「ない」にフォーカスしていたけれど、「ある」にフォーカスできるようになったら、自分が意外とできていることに気がついたんですね。
じゅず:自分がやっていることをプラスに捉えられるようになると、気持ちがすごく楽になりました。気持ちに余裕が生まれると、不思議と時間にも追われなくなるんですよね。
ちゃんとしなきゃ! を手放したら手帳を活用できるように
あまの:スケジュール管理にはスマホを活用されているとのことですが、「VISION逆算シート」や「3カ月プロジェクトシート」は使われていますか。
じゅず:目標を設定して、そこから逆算してタスクを考えることは元々好きでした。目標なんて持たなくても時間は流れていくけれど、やっぱり意図を持って日々を過ごすことはすごく大事だと思っています。だから、目指す方向は決めたい。
とはいえ、一度決めたことを絶対だと思うと、実行できない自分に対して私は苦しくなってしまいます。なので、「VISION逆算シート」は余白を多めに取って、どんどんバージョンアップさせるつもりで書いています。仮決めはするけれど、そこから変わってもOKにしています。
「3カ月プロジェクトシート」も最初は結構しっかり書き込んでいたんですが、これも計画通りにできないことが負担になっていきました。今は、「これくらいの期間でできるかな?」と思う期間にプラス1カ月するくらいの余裕を持って書くようにしています。
あまの:冷静に考えたらできそうにない壮大なプランをついつい書いてしまいがちですよね。
じゅず:自分が自由に使える時間ってそんなに多くないんですよね。今は自分が2時間しか集中できないとしても、そのことで自分を責めるのではなく、2時間で何ができるかを考えるように思考が切り替わった感じがします。割り切れるようになりましたね。
あまの:ウィークリーページは使っていますか。
じゅず:スケジュール管理では一切使っていません。バーチカルは感謝ワークを書くスペースと決めています。今日あったささやかなことも含めて感謝を10個書くのにちょうどいいスペースなんです。
1週間丸々書かないときもあるけれど、そのときにも「成果」「改善」「手放し」の欄で振り返りだけは極力するようにしています。
ワークは毎日必ずやるわけではないけれど、日々の感謝を書ける場所があるだけで、自分の救いになる気がしています。感謝できることはないか、意識するだけでも受け取るものは絶対変わると思うので。
見方が変わると「大丈夫」と思えるように
あまの:目標は変わってもいい、手帳はちゃんと書けなくてもいい、そうやってご自身を緩められるようになったきっかけはあったのですか。
じゅず:自分を責めても何にもならないということに気がついたからでしょうか。
世の中にはいろいろな考え方ややり方があって、それらが全部自分に合うわけではないですよね。できている人と自分を比較すれば自分もできるようになる、なんてことはありません。わざわざ人と比べる必要なんてないし、自分の等身大か少し下に目標を設定しておいて、クリアできたら万々歳じゃないかと思うようになりました。
そうやってハードルを下げても、実際はたくさんのことができているんです。それなのに、完璧主義だった頃の私は、他人には絶対言わないような厳しい言葉を自分にかけていました。タイムコーディネート手帳を使うようになって見方が変わり、自分のできていることを認められるようになったことが私にとっては一番大きな変化です。
今も電車に乗り遅れそうになります。子どもたちは相変わらずなかなか着替えないし、突拍子もないことをやります。以前と比べて、日常が大きく変わったわけではないし、イライラしたり、焦ったりもするけれど、「大丈夫」という気持ちの方が強くなった感じがしています。自分を責めることはもうほぼなくなりました。
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インタビュアー:あまの ゆうこ
編集:はせべ あつこ