タイムコーディネート手帳で実験を重ねて心地よさを得る楽しさを知った vol.75

子育てをしながら自宅で仕事をしている戸井田桃子さん。ご自身のビジョンを明確にしたことで、仕事と育児のバランスに悩むことが減ったそう。そんな戸井田さんにタイムコーディネート手帳の活用法や、思い通りにならないことが多い子どもとの暮らしに取り入り入れている“実験マインド”について伺いました。

※本記事は2024年7月30日にお送りしたInstagramライブ配信「私の時間と手帳の付き合い方」でのインタビュー内容を再編集したものです。

戸井田 桃子さま
遊ぶ時間をつくるiT職人

1986年生まれ。神奈川県在住
。

大手電機メーカーの人事・総務部門に入社後、職場のIT担当として3年間で2,000件以上の悩みに寄り添う。

結婚、出産、持ち家と念願の夢が叶ったと感じた2020年、コロナ禍に突入。出歩けずに二児の母、専業主婦としての役割に忙殺されるなか、子育てと仕事を自宅で両立させている女性の活躍に感化され、Webデザインやビジネスを集中的に学ぶ。

2021年にはオンライン事務の仕事をスタートし、翌年、起業家のシステム運用を支援する「iT職人」としてサービスの提供を開始。これまでに380名以上をサポートし、売上アップに貢献している。

▼Instagram
https://www.instagram.com/momoko_toida

目次

手帳でやりたいことはスケジュール管理ではなかった

吉武麻子(以下、吉武):タイムコーディネート手帳を使う前はどんなことに悩んでいましたか?

戸井田桃子さま(以下、戸井田):下の子が幼稚園に入った年にタイムコーディネート手帳を使いはじめました。幼稚園に入る前は、5時に起きたり、子どもがお昼寝をしている間や夜寝た後に時間をやりくりしたりして、なんとか仕事時間を確保していました。

4月に入園して「これで仕事に集中できる!」と思ったのに、実際は思うように仕事が進まなかったんです。時間管理の必要性を感じたものの、“管理”という言葉には抵抗がありました。自由でいたい気持ちが強い私にとって、洋服と同じように自分に合わせて時間をコーディネートするというタイムコーディネートの考え方に魅力を感じました。

吉武:自由に使える時間が増えれば問題が解決するわけではないんですよね。時間があると、何をしようか迷っているうちにあっという間に時間は過ぎて、「何もできなかった……」と後悔しがちです。使える時間が増えるタイミングは、時間の使い方を改めて意識する必要があるのかもしれません。

戸井田:スケジュール管理をするだけなら、手帳にただ予定を書けばいいけれど、私は子どもとの時間と自分の時間とのバランスを心地よい状態に整えて、自分の人生をより豊かにしたかった。そのために、手帳を使いたいと思っていました。

タイムコーディネート手帳を手にしたものの、何から始めたらいいのかを迷いそうになっていたタイミングで、ワークショップに参加しました。

お気に入りのシールを貼って手帳の見た目も自分にとっての心地よさを大事にするように

最初のワークショプで「5つの「私」役割シート」を記入しました。まず、自分が担う役割を5つ書き出すのですが、「仕事をする私」「個人としての私」の2つがすぐに出てきたんです。「母としての私」よりもこの2つが先に出てきたことで、いかに自分が仕事を大切に思っているか、何に不足感を抱いているかが一気に明確になりました。

吉武:1日24時間という限られた時間を「役割」という視点で見ることで、自分の価値観に気づきやすくなりますよね。

地図があれば道に迷っても大丈夫

吉武:タイムコーディネート手帳を使い始めて3年目とのことですが、何か変化を感じていますか?

戸井田:手帳で一番変化があるのは「VISION逆算シート」ですね。1年目はそれこそ白紙でした。ビジョンってなんだろう、という感じで。2年目はとりあえず書いてはみたものの、誰かの言葉の寄せ集めのようで違和感がありました。3年目の今年は「タイムコーディネート実践プログラム」にも参加し、自分のビジョンにしっかりと向き合うことができました。自分の言葉で「VISION逆算シート」を書けたことがとても嬉しかったし、自分の変化を感じました。

吉武:自分の大事にしたい価値観や望む生き方といった、抽象的なことを言葉にするのはとても難しいことです。自分の気持ちにフィットする言葉、核心を捉えた言葉はすぐに見つかるものではありません。

毎年、毎年、自分にとっての心地よさを意識しながら時間と向き合うことで、ビジョンの解像度も高くなっていくはずです。

戸井田:日々のやるべきことに追われていると、大事なはずのブログやメルマガを「書きたくないな……」と思う日もあります。けれど、ビジョンやミッションが明確になっていると、必要性を改めて感じることもできるし、気持ちも持ち直せます。ブレそうになっても自分が目指すところに戻れる、私に取って「VISION逆算シート」は地図のような存在です。

迷ったときに立ち戻れる地図のような存在

吉武:「VISION逆算シート」がなぜ必要なのかというと、日々の行動の積み重ねが未来に繋がるからです。今と未来が一本に繋がっていることを実感できると、行動に勢いがつきます。ブログやメルマガも「すぐに成果がでなくてもコツコツやることが大事なんだ」と納得できるから、続けられるんです。

心地よい状態とは、自分に嘘がない状態とも言えます。自分のビジョンと今の行動が繋がっていることがタイムコーデイネートには欠かせないからこそ、「VISION逆算シート」は大事にしてほしいです。

戸井田:一番好きなシートは「3カ月プロジェクトシート」ですが、ビジョンがないとせっかくの「3カ月プロジェクトシート」も日々のタスクで埋まってしまいます。自分が望む生き方を実現するためにも、書くのに苦戦はするけれど「VISION逆算シート」はすごく大事なシートだと思います。

自由度があるから自分に合わせてアレンジできる

吉武:タイムコーディネート手帳には「5つの「私」役割シート」「VISION逆算シート」「3カ月プロジェクトシート」の3つしかワークシートはありません。けれど、この3つすべてが自分のありたい姿、未来と繋がっています。そして、マンスリー、ウィークリーページで日々の時間の使い方を具体的に計画していく。1本の筋が通っているのがタイムコーディネート手帳の特徴です。

戸井田:タイムコーディネート手帳の良さは軸がしっかりとある上で、書き方に自由度があるところだと思っています。たとえば、「3カ月プロジェクトシート」は1カ月が上旬・中旬・下旬と分かれていますが、私はその分け方だとしっくりこなかったので、1週目・2週目・3週目で分けていて、4週目は予備として考えています。

夏休みなどの長期休みは子どもとの時間も増えるので、自分が使える時間はどうしても減ってしまいます。なので、1カ月を前半・後半とざっくり2つで考えるようにしています。

その時々に合わせて使い方を変えられる自由度があるから、実験するような気持ちで自分にとっての心地よい使い方を試しています。

吉武:睡眠時間をまず確保するといったベースとなる考え方はあるものの、手帳はシンプルな設計にしているので、使い方はご自身に合うようにどんどんアレンジしてほしいですね。

「どうすればいいですか?」とよく聞かれますが、時間の使い方にも、手帳の使い方にも唯一絶対の正解はありません。自分にとっての心地よさを見つけるには、実験する気持ちでいろいろ試してみるスタンスがとても大事だと思います。

自分に優しくなれる手帳ではあるけれど、そのためには自分と対話する必要があるので、自分にシビアに向き合う手帳でもあるんです。

子どもとの関係は時間の使い方で変わる

戸井田:正解がないのは子育ても同じだと感じています。わが家には今小学2年生と年長の男の子が2人いるのですが、心地よい時間の使い方や関わり方も子どもによって違います。だからこそ、子どもをすごく観察するようになりましたね。

吉武:親としては宿題も気になるけれど、強制的にやらせることはしたくないし、関わり方は難しいですよね。

戸井田:長男の夏休みの宿題に関しては、昨年は最初から一緒にやりましたが、今年は本人に一旦任せて様子を見てみようと思っていて。小学生のうちに関わり方をいろいろと実験してみて、お互いにとって心地よい関係を見つけたいと思っています。

吉武:声かけや環境づくりなど、親がどこまで介入するかは本当に難しい問題ですよね。自己責任だからとすべてを本人に任せてしまえば、学ぶことへの意欲を失ってしまう危険性もあります。だからこそ、桃子さんのように子どもの様子をじっくりと見守ることが大切ですよね。

ご家庭ごと、環境ごと、お子さんごとに何が適しているのかは全く違うからこそ、いろいろなアイデアを試しながら自分たちにとっての心地よさを見つけていく必要があります。それにはやっぱり「時間」なんです。考える時間や取り組む時間を作る、そして何より、まずは親が心の余裕を持てる状態を作ることから、です。

何事も結局は自分の時間の使い方に戻ってくるんですよね。

戸井田:タイムコーディネート手帳を使うと、自分のありたい姿や、3年後・5年後・10年後……の理想の生き方を考える機会を持つことができます。ただのスケジュール管理ではない手帳の使い方をぜひ試してみていただきたいです。

▼デジタルを活用して遊ぶ時間を増やしたい方はぜひInstagramをチェックしてみてくださいね。
https://www.instagram.com/momoko_toida

インタビュアー:吉武 麻子
編集:はせべ あつこ

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